便座物語
飲食店の中には「女性を躊躇させるトイレ」が設置されていることがある。そのトイレとは「男女兼用トイレ」だ。たいていの場合、女性用トイレとは別に、もう一つのトイレとして存在する。 もちろん誰が使ってもいいわけで...
飲食店の中には「女性を躊躇させるトイレ」が設置されていることがある。そのトイレとは「男女兼用トイレ」だ。たいていの場合、女性用トイレとは別に、もう一つのトイレとして存在する。 もちろん誰が使ってもいいわけで...
わたしは今、未知の世界へ足を踏み入れようとしている。正確には、すでに一歩を踏み出したのだが、果たしてそれが正しい一歩かどうかは別の話である。 「無冠のパティシエ」として有名な友人はこう言った。...
普段からよく目にするのだが、一度も立ち寄ったことのない店というのは割とある。特にシュークリームやタルトなどの店に長蛇の列ができていると、わざわざ並んでまで食べたいとは思わない。 そのくせ、たまたま通りかかっ...
私が出演した「ピアノ発表会」の、演奏動画をもらったのでSNSに投稿したところ、 「著作権で保護されている音楽のため、一部の国や地域でミュートになっています」 というような表示が現れた。私が弾いた曲は、没後1...
私は今日、「見た目」について二つのことを学んだ。一つは髪型について、もう一つは肌の露出について。いずれも、今後の人生に役立つであろう重要なポイントである。 * まずは髪型について...
所用で某高級ホテルのジャズラウンジを訪れたわたしは、早速、入り口で門前払いを食った。 「大変申し訳ございません。サンダルでの入店はお断りしておりまして・・・」 たしかに、わたしはビルケンシュトックのサンダル...
突然だが、私は喪服だ。 ひとり一着は持っていなければならない、究極のマストアイテムである喪服。制服の学校に通う生徒ならばいざ知らず、いい歳した大人が喪服の一つも持っていなければ、笑い者どころか常識知らずの恥...
夜10時、中途半端に腹が減った。かといって冷蔵庫は空っぽだし、ウーバーイーツを頼むにも今月のカード明細が恐ろしいことになっているため、注文する勇気が出ない。つまりどうにもこうにも身動きがとれない状態なのであ...
過去にこだわっていたのは自分自身だったんだ、と素直に受け入れるのに時間はかからなかった。 グルグル巻きにされて身動きの取れない体で、それでも優雅に、時に激しく舞わなければならないことを、正面から受け入れるこ...
人間は自分の死期を前もって知ることはできない。よって、一分後には死んでいる可能性も十分ある。天変地異など予測できたところで防ぎようもなく、そうなったら運を天に任せるしかない。 そのくらい、人の命など短くて儚...
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