それでも私はスタバへ通う・・・

Pocket

 

わたしのサテライトオフィスでもあるスターバックスコーヒーに対して、唯一といっても過言ではないほど、残念かつ納得のいかない対応がある。それは"持参したタンブラーの洗浄が可能な店舗と拒否される店舗がある"ということだ。

そもそも、スターバックスコーヒージャパンの"タンブラー部掲示板"では、

「事前にお客様ご自身で洗浄を行った上でお持ちください。店舗での洗浄は承ることができません。」

と宣言しているので、洗浄拒否は当然であり問題はない。とはいえ、店舗によっては快く洗浄を引き受けてくれるところもあり、これは店舗ごとに独自の判断で行っているのだろう。

 

たとえば、自宅で使ったタンブラーを洗うのが面倒で、そのまま持ってきて「洗ってくれない?」は、さすがに拒否すべき案件だ。

しかし、ピカピカのタンブラーで一杯目のドリンクを楽しみ、二敗目のおかわりをしようとした時くらいは、洗浄してもらいたいのである。

 

これがドリップコーヒーやアメリカーノ、ブラックティーなどであれば、それこそトイレの水道ですすぐこともできる。しかし、ホイップたっぷりのシーズナルドリンクやフラペチーノの場合、クリームの脂肪分がタンブラーの内部にこびりついてしまうため、水道ですすいだ程度では削ぎ落すことはできない。

おまけに、わたしがよく利用するスタバのトイレはセンサー式の水道のため、タンブラーを蛇口の下に置いたところで水は出ない。しかたなく手でセンサーを反応させては、サッとタンブラーを差し込むのだが、非情にも水は止まってしまうのである。

そんな不毛な戦いを繰り返すも、乳脂肪分のこびりついたタンブラーは一向にキレイにならない。仕方なく、手を吹くためのペーパータオルで内側を拭き取りレジへと持って行ったのだ。

 

(なんでこんな惨めな思いをしなければならないんだろう・・・)

わたしはふと思った。もちろん、帰宅できる距離ならばすぐにでも洗剤で洗ってきれいにしたいところ。だが、出先であったり帰宅できる距離ではなかったりすれば、洗浄のためだけにそんなことはできない。

それでもタンブラーを利用すれば22円の値引きがあるし、紙カップを使わないことでエコにつながる。おまけに、紙の器とプラスティックのリッド(蓋)で飲むコーヒーなど、コーヒーである必要がないほど美味くない。あれを「美味い」と言うような素人には、コーヒーを語ってほしくないわけで。

 

それなのにわたしは、二杯目のドリンクを飲むべくトイレでシコシコとタンブラーを洗い、脂肪分を落としきれない状態でやむを得ず注文しなければならないのだ。なぜこんな意地悪をされるのだろうか——。

とはいえ、ルールはルールである。それに従えないのであれば、スタバを利用しなければいいだけのこと。スタバ様に逆らうような愚か者は、タリーズへ行けばいいのだ!

 

「あの・・非常に申し訳ないのですが、キレイに洗浄された状態でないと受け取ることができないのです・・・」

店員はおそるおそるそう告げた。

 

この時点で、わたしが今日タンブラーを利用する機会はない・・ということが決定した。帰宅するまで、食器用洗剤を使ってタンブラーを洗える場所などないわけで、そうなればこのタンブラーは単なるお荷物でしかない。

せめて、汚れたタンブラーを洗浄できないのであれば、タンブラー割引だけでも適用してくれたら嬉しいが、もちろんそんなサービスは存在しない。

 

中には、わざわざ紙カップで注文してからタンブラーに移す者もいるが、そうなると何のためにそんな無駄足を踏まされるのか理解に苦しむ。一度も使われることなくゴミと化す紙カップとリッドが、もったいないどころか可哀そうである。

そこまでしてスタバは、何を守りたいのだろうか——。

 

 

クレームというのは、どんなところでも発生する。良かれと思って提供したサービスやおもてなしが、相手にとっては不快だったり不審がられたりすることもある。

だが、もっと根本的な部分で"サービス"というものを考えてみてほしい。1しかないものを10や100にすることも大事だが、困っているヒト、つまりマイナスのものを1にしてあげることこそが、本来あるべきサービスの姿なのではないか・・と、わたしは思うのだ。

 

タンブラー持参でスタバのコーヒーを楽しみにしている顧客に、トイレでタンブラーを洗わせる姿を想像してみてほしい。そんなタンブラーで二杯目を飲んだところで、美味しさ・・というかスタバへの愛情は半減するだろう。

「なんでこんな惨めな思いをしなければならないんだろう・・」と、少なくともわたしは思ったのだから。

 

Pocket