突如現れた、奇妙な手相。
ふと自分の手のひらを見たわたしは、思わずギョッとした。日頃から手相など気にしたこともないが、それでも明らかに見慣れぬ線が入っているではないか。 元から変な手相をしているらしいが、さらに輪をかけておかしな手相...
ふと自分の手のひらを見たわたしは、思わずギョッとした。日頃から手相など気にしたこともないが、それでも明らかに見慣れぬ線が入っているではないか。 元から変な手相をしているらしいが、さらに輪をかけておかしな手相...
これもやはり"国民性"というものだろうか——。むしろわたしは好きなタイプだが、日本人ならばどれほどの常連客だったとしても、こういう状況にはならないだろう。 なぜなら、夕飯を食べようと立ち寄った近所のカレー店...
毎度のことだが、ピアノのレッスンに遅刻しそうなわたしは、大通りへ出るとタクシーを待った。実際のところ、現在時刻は14時40分なので、14時45分発の電車に乗ろうと思えば乗れたのだが、如何せん今日は走りたくな...
(なるほど、たしかに汚いものかもしれない——) 当たり前だが、ベッドやテレビの裏にたまったホコリが綺麗な存在だとは思っていない。極端な話、素手で触れることすら憚られるわけで、その認識はわたしにもある。 だが...
時は常に一定のリズムで進んでいるわけではない・・と思う瞬間はないだろうか? たとえば、高校時代の時間の過ごし方と、老いぼれて中年を迎えた今とでは、色々な意味で"時間の内容"が違うように感じるのだ。どっちが速...
東京は日曜日から冬の寒さに見舞われた。冬といっても、氷点下どころか日中は10度を超えるわけで、そこまで怯えるほどのことでもない。 ところが、なぜかわたしにはこの寒さに相応しい「上着」を持っていなかった。 &...
わたしに霊感はないが、明らかな超常現象に遭遇しているのだから、もしかすると霊感に目覚めたのかもしれない。そう思わざるをえないほど、あり得ない状況に巻き込まれている。 (いや、これは過去にも経験したことがある...
わたしは今、苛立ちを抑えきれずに震えている。なぜなら、帰宅すると我が家の目の前に、ゴミ袋が置かれていたからだ。正確には目の前でなく斜め前なのだが、角部屋の我が家からすると、そこはわたしのテリトリーといっても...
(絶対にこっちへ来るなよ・・) 人で溢れかえる新宿駅の山手線ホームへ降り立ったわたしは、とにかく必死で祈った。 決壊したダムのように満員電車から乗客が押し出され、一目散に階段へと向かう力には、...
閉鎖的な空間でもっとも気になることといえば、ニオイだろう。どぎつい香水や化粧品のニオイも耐え難いものはあるが、マクドナルドや餃子、肉まんなどを持ち込んだ時の"ばつの悪さ"というのも、なかなかの針の筵(むしろ...
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