変

チーバッティング

それは一瞬の出来事だった。わたしはクローズドガードで真水（仮名）の腹を挟みながら、ヤツの顔を見つめる。真水はぎゅっと目をつむり、歯を食いしばっている。まるで痛みを噛みしめるように、そしてじ...

一匹がキル！

「三人組」というのは、ある種「安定的な組織編成」といえる。古くは18世紀後半に生まれた童話「三匹の子ブタ」に始まり、歌手では「パフューム」、アニメでは「黒い三連星（機動戦士ガンダム）」や「キ...

うどん凍える夜

繰り返しになるが、我が家に冷凍庫はない。ビジネスホテルに設置されているミニバーというやつ、あの大きさの冷蔵庫がちょこんと置かれているだけだ。ちなみに冷蔵庫で困ったことなどない。なぜなら、必...

代用品

ウーバーイーツ・ヘビーユーザーのわたしは、ご存知のとおり料理をしない。そのため、自宅に調味料というものも存在しない。最近は時代の流れか、ウーバーイーツで注文すると必ず、「カトラリー類のご...

ねむたいむりみっと

午前4時ーー。そろそろ寝なければまずい。何がまずいかといえば、外の明るさに耐えきれなくなることだ。我が家はベランダを含むすべての窓がブラインドで覆われている。オシャレマンションゆえ、カーテ...

コロナ観戦記　　URABE／著

目が覚めると体がダルい。若干熱っぽい気もする。昨日朝と夜と2部練したせいかな、とか思いながら、ベッドから起き上がった私はウーバーイーツでコーヒーを注文する。それにしてもエア...

ゴリラ、野生に帰る

あるジムへ出稽古に行った時のこと。「出稽古ってアレですか？『たのもぉ！』みたいな」キラキラした瞳で質問するは、近所のケーキ屋のスタッフ。たしかに「出稽古」という言葉を聞きな...

イチゴ飴をウラナイか？

今日は柔術の試合があった。初戦敗退のわたしは、すごすごと荷物が置いてある場所へと戻る。すると、近くにいた別のジムの友人に声をかけられた。「おー、久しぶり。試合おわったの？」道着は乱れ、...

京王線と小田急線

日本一の繁華街、新宿。その新宿を起点に、2本の私鉄が西へと伸びている。そう、京王線と小田急線だ。どちらの路線にもなじみの薄いわたしだが、京王線沿線に住む友人がこう言った。 ...

覗く女

そういう趣味があるとか、ソッチの気があるとかではないが、わたしは玄関のドアに付いている「のぞき穴」を覗くのが習慣となっている。もちろん、他人の家を覗くのではなく、自宅の内側から外を覗くのだが...