懸垂マシンのセカンドキャリア
アレはたしか、懸垂ができない非力なわたしのために友人がプレゼントしてくれたものだった。そして、何回か"懸垂っぽい動作"に挑戦してみたが、いかんせん体が重すぎて持ち上がらなかった——。 なぜこのような苦行を強...
アレはたしか、懸垂ができない非力なわたしのために友人がプレゼントしてくれたものだった。そして、何回か"懸垂っぽい動作"に挑戦してみたが、いかんせん体が重すぎて持ち上がらなかった——。 なぜこのような苦行を強...
大学病院に勤務する薬剤師の友人はこう言った。 「ドクターでもナースでも、医療従事者っていうのは"おせっかいなヒト"がやる職業なのよ。じゃなければ、病院という過酷な環境で"やりがい"を感じることなんて無理だか...
趣味嗜好が変わると、それらに付随するアイテムも不用になりがちなのは、仕方がないとはいえ勿体ないことである。とくに服装について、トレンドではなく好みの傾向が変わったりすると、大枚をはたいて買い込んだ高級な衣服...
「アタシ、妊娠したんだ」 突然の告白を受けて、更衣室に居合わせた女子たちは悲鳴に近い歓声を上げた。そして口々に「おめでとう」「ついに、よかったね」と、喜びを露わに駆け寄ってきた。わたしは無表情に「うん」と頷...
最近いいことがないわたしは、せめて食べ物で満たされよう・・と、通りがかりのパン屋で目に留まった「抹茶味のクロワッサン」を買うべく店内へと入った。 わたしはとにかく抹茶に目がない。あんこ(小豆)...
どれほどイキがったところで、所詮わたしは温室育ちの港区民なんだ——。そう認めざるを得ないほど、足立区竹の塚は"修羅の街"としての威厳を放っていた。 深夜3時半、わたしは足立区の治安維持を任されたオトコ(以下...
これがいわゆる「世の常」というものなのだろう。二度あることは三度あるというか、よくないことは続くというか、面白いように予感が的中するのだから笑ってしまう。 * ピアノのレッスンに...
「駅から徒歩〇分」という表記について、80メートルを一分でカウントしている・・というのは有名な話だが、早歩きをすればもっと早く着くことができるので、「歩く速度」の部分はさほど問題にはならない。 ところが、「...
圧倒的な忘却力を持つわたしだが、なぜか毎年忘れずにこなし続けている作業・・というか手続きがある。それは"転居届を出す"ということだ。 現在の住まいに引っ越してから早くも十年が経過するが、その間、毎年欠かさず...
(ベイマックスとスノーマンって、やっぱ似てるよな・・) 近所のスーパーに設置されたクリスマスコーナーを物色していたところ、腹にキャンディーが2粒入ったスノーマンが売られていた。胸の部分に"もみの木のボタン"...
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