送信取消テトリスじゃねーんだよ!!!

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覆水盆に返らず・・とまではいかないが、それでもわたしにとってはあまり気分のいいものではない「とある行為」が存在する。

それは、LINEやメッセンジャーなどで「送信取消」をされることだ。

 

主なパターンとしては、

「単純に間違って送信した場合」

「とりあえず送信してしまったが、内容が分かりにくいあるいは誤記があったため、再送信したい場合」

「送信してみたが、よくよく考えるとその必要はなかった・・と後悔する場合」

この三つだろう。

 

そして「誤送信」というのは、SNSに限ってはほとんど発生しないと思われる。なぜなら、メールと違ってアイコンに相手の顔が使われたり、名前なりニックネームなりが表示されたりするので、視覚的にも間違いようがないからだ。

よって、日常的に使われる「送信取消」は二番目か三番目の理由によるものと考えられる。

 

個人的には、「内容を簡潔に改めたい」とか「事実関係を整理したい」という目的で送信取消をするならば、元のメッセージは残しておくべきだと思う。

その上で「上記について改めたいので、もう一度送信する」旨を挟んでから、推敲後のメッセージを送ればいい。これならば、受診側も"謎の送信取消"を気にすることなく、事の顛末を知ることができるからだ。

 

そして最も不快な思いをするのは、三番目の「送る必要がないのに、ついつい勢いで送信してしまったパターン」だ。

日常生活におけるほとんどの場合、スマホが手元にあるのでメッセージが来れば必然的に気がつく。おまけに、わざわざ開かずとも冒頭の文章が読めるので、およその内容は把握できてしまうのだ。

 

さらにLINEであれば、「通知」を長押しすることで未読のまま全文が読める。その結果、返事に時間を要するものだったり、愚痴や文句のような内容だったりしたら、とりあえず後回しにすることとなるのだ。

(なんて返そうかな・・・)

などと返信について考えながらも作業をこなしつつ、ようやくひと段落ついたところで、スマホを手に取ってビックリ。なんと、送信取消になっているではないか!!

 

送り主にしてみれば、

「よかった・・まだ未読だから取り消しておこう」

という程度のことだろう。

たしかに、文章は残っていないのでわたしに伝わることはない(と思っている)だろうが、それでも「送信取消」という文字が残っているわけで、むしろ文章が残っていないことのほうが、こちらの気持ちをザワつかせるのである。

 

(・・もうすでに、読んじゃったんだけどな)

 

もちろん、気付かないフリをしてそのままやり過ごすことがほとんどだが、それでも「送信取消するくらいなら、送信する前にもう一度考えろよ!」と声を大にして言いたい。

「あのさぁ・・・やっぱいいや!」

これと同じくらいのバッド・インパクトだ。言いかけたのならば、最後まで話すのがマナーである。それを、興味本位にエサをチラつかせて「やっぱいいや」は、相手に対して失礼だろう。

 

せめて、「こういう内容を送信したけど、すでに解決したので取り消すね」とか、取り消した理由くらいは伝えるべきだ。それこそが相手に対する思いやりというか、自分が犯したミスに対する適切な対処方法なのではないか・・と、わたしは思うのである。

 

そしてなぜか、送信取消をする人間はしょっちゅうそれを繰り返すから不思議だ。

その人とのトーク画面を遡ると、まるでテトリスの横棒ブロックを重ねたかのように「送信取消」が連続しており、いったい何をどう間違えたら、こんなにも送信を取り消すことになるんだ・・と、呆れてしまうほど。

 

・・そういう人ほど、ついつい余計なことを口走ったり、すぐに電話をかけてきたりするので、やはり一度立ち止まり「本当にこの内容で送信していいのか」を確認するべきである。

 

 

というようなことを、5連続「送信取消」マークを眺めながら思うのであった。

(マジで、テトリスじゃねーんだよ・・・)

 

Illustrated by 希鳳

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