2月16日、ほぼ春。

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Spring has come.

本日の東京は春がやって来たかのような、穏やかで美しい晴天が広がっていた。そして私のサテライトオフィスであるスタバも、メニューを一新、春仕様となった。

 

さくらふわり ベリーミルクラテ

スプリングラテ

ストロベリー ピンクムース ホワイトモカ

 

淡いピンク色で彩られる店内、澄んだ青空から降りそそぐ柔らかな日差し。私は窓際のシートへ腰かけ、一足早い春を満喫しながら仕事を進める。

 

しかし、ここでパソコンを開く人々は見事に「仕事」をしている。少し前など、ネットサーフィンやSNSで時間をつぶすエセ・ビジネスパーソンしかいなかったが、今は誰もが何らかのソフトを開き作業をしている。

もっとも多いのはYouTubeの編集だ。これには本当に驚かされる。背後を通る際にチラッと見る画面は、半分以上が動画編集の最中。中には視聴したことのあるユーチューバーが写っていたりもする。

 

彼らの本業がコレかどうかは分からないが、副業や片手間でコレらができるのは大きな強みだ。昼休みや休憩時間、テレワーク中にササッと動画編集で小銭を稼ぐ。悪くない。

かく言う私もワードプレスを開いて文字入力しているわけで、有名ブロガーか何かと間違われることを願う。

 

美容大国・韓国の昼休みの利用方法も若干似ている。

ちょっとした整形や脱毛ならば昼休みで十分足りる。そして「美容整形」という文化が成熟している韓国では、男性の理解が桁違いに深い。顔をパンパンに腫らせて女性社員が戻ってこようが、誰も何も言わない。

「顔、いじったんだな」

という程度の、日常的な光景だからだ。

身体拘束される働き方において、昼休みは貴重な開放時間。それをいかに有意義に使うかは、社員としてというより一人の人間として重要な問題となる。少しでも美しくなれるならば、早弁してでも整形や脱毛に走った方が効果的だろう。

 

そんな勝手な妄想に耽る最中、ふと我に返る。

ーーそうだ、私は破産をしていない証明をするために「身分証明書」を取得する必要があるのだ。

身分証明書は本籍地の役所で取得できるが、遠隔地の場合は郵便で取り寄せることも可能。その際に、定額小為替を同封する必要がある。

 

(この辺りのアナログ感、どうにかならないものかね)

 

ちなみに、定額小為替はコンビニでは売っていない。

切手と収入印紙はコンビニでも買えるが、定額小為替は買えない。よって郵便局へ出向く必要がある。なんだよ今どきこの不便で不親切な購入方法は、と悪態をつくも、逆らえば散弾銃を没収されるため、足取り重く郵便局へと向かう。

 

郵便局の窓口へ行くと「定額小為替は2階へ」と貼り紙がしてある。切手を販売する窓口では買えないらしい。

そもそも、定額小為替というものを見たことも買ったこともないので、どれほど立派な「賞状」が出てくるのか期待に胸膨らむ。もしも収入印紙や切手の親戚が出てきたら、怒りで破り捨てそうだ。

 

整理券を引き順番を待つ。

窓口は4つもあるのに一つしか空いてない。

そして10分後、番号が呼ばれる。

 

「定額小為替ください」

財布を出しながら郵便局員に言う。

「ではまずこちらに記入してください」

定額小為替発行のための請求用紙を渡される。

 

自動販売機でも買えそうなものだが、郵便為替法により、「顧客からの請求で郵便局員が定額小為替証書を交付する」という規定があるため、この無駄な作業をはさまなければならない。

 

公務員の名残りというか、今どきもう少しマシな対応ができないものかと、内心イライラしながら住所と氏名を記入。

(ところで今日って何日だ?)

月は分かるが日付が分からない私は、いま流行りの「クラウドワーカー風(かぜ)」を吹かせ、デキるオンナっぽく気取ったセリフを吐いた。

 

「今日が何日かわからないわ、気にして生きてないから」

 

かっこいい。

そうだ、私は日にちや曜日に囚われず仕事をしている。仕事があれば昼夜問わずこなすし、締め切りなど必要ないほどスピーディーに納品する。この郵便局員には理解できない仕事ぶりだろう。

すると局員が答える。

 

「わからなくなりますよね、今日は16日です」

 

言われるがまま「16」と書き、定額小為替振出請求書を局員へ渡す。

 

「あの、月が違います。今は2月です」

 

(・・・・)

 

私は「月」の欄に「3月」と記入していた。

だって、スタバではさくらだのスプリングだの完全に春仕様だったではないか。日中の気温も17度と春めいている。私の体感によれば、もはや3月下旬といったところ。それがまさか2月だとは・・・。

 

デキるオンナが一転、見た目通りの「ただの輩」となった瞬間だった。

 

春近し、皆さんに幸多からんことを。

 

 

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