洗濯の厄日

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今日は洗濯に関する厄日なのだろう。本当にツイてない。

今こうして、穏やかな気持ちを保っていられるのが不思議なくらい、洗濯アイテムから拒絶されたのだから。

 

 

まず最初の災難は出掛ける直前に起きた。

Amazonで注文した柔軟剤の詰め替え用が、わたしがちゃんと確認しなかったせいで8袋も届いた。とりあえず4袋注文したつもりが、「×2」という部分を見逃したため、倍の個数を購入してしまったのだ。

(まぁ、柔軟剤は消耗品ゆえに、大量にストックしておいても問題はない。適当に並べておこう)

そこでわたしは8袋の柔軟剤を、高所に設置した棚へと並べたのだ。しかし改めて見上げると、8袋が整然と並ぶ姿というのは圧巻である。ある種の美しさを感じる――。

 

しばらく柔軟剤に見とれてから、仕事に戻ったわたし。それから間もなくして、なんか「もの凄い音」が背後で響いた。

完全に嫌な感じしかしない。ただ単にモノが落下した音ではないからだ。プラスして、何かが弾けた音も聞こえたのである。

 

恐る恐る音がした場所へと近づくと――、

さっき並べた柔軟剤の一つが落下していたのだ。しかも、まるで殺人事件現場のように、辺り一面に柔軟剤をぶちまけているのだ。1.5キロもの柔軟剤を!!!

 

・・・う、うそだろ。

今まさに出かけようとしているのに、フローリングからスーツケースから足ふきマットから洗濯機の裏側まで、柔軟剤をぶっかけたままで行けというのか?

 

これはまさに、出掛ける直前あるあるだ。忙しい時に限って、こうやって何かに足を引っ張られるのだ。

自業自得といえばそうかもしれない。詰め替えパックとはいえ液体なのだから、それを頭上よりも高いところへ並べたわたしがバカなのだ。とはいえ、PETプラスティック素材のパックが、まさか落下でひび割れるとは思うまい。

あぁ、大誤算だった・・・。

 

案の定、わたしは遅刻する羽目になった。なんというか、我ながら本当に期待を裏切らない「ナイスアシスト!」である。

 

 

次の災難は、帰宅してすぐに起きた。

出掛ける前に洗濯機を予約しておいたわたしは、帰宅と同時に洗い立てホヤホヤの洗濯物を干し始めた。

帰宅後にも、洗わなければならない衣服がたくさんあるため、さっさと干して次の洗濯を開始しなければならない。

 

ご存知のとおり、我が家は「冬寒く、夏暑く、超多湿で、大結露する」という、最低最悪なコンクリートの棺である。そのため除湿器を3台設置して、365日休みなしで湿気と戦ってもらっているのだ。

ちょっとでも気を抜くと、窓のサッシはビショビショになり、フローリングにはカビが生える。よって、真冬だろうが窓を開けておかなければならない。

とはいえ、在宅中はエアコンとファンヒーターで必死に暖を取るため、窓を閉める代わりに、やはり除湿器がフルスロットルで働き続けるのだ。

 

当然ながら、多湿の我が家で部屋干しなどしたら、何日たっても乾かないし生乾き臭で大変なことになる。

さらに、マンション規約によりベランダで洗濯物を干すことができないため、除湿器の「速乾」機能を使って衣服を乾燥させなければならないのだ。

そこでわたしは、適当な場所に突っ張り棒を設置して衣服を引っ掛け、真下から除湿器で煽りまくる方法を採った。

 

このやり方ならば、夜中に洗濯物を干しても翌日の昼過ぎには乾くため、安心して洗濯機を回すことができる。加えて、浴室乾燥機なんかよりもよっぽどスムーズに乾くため、除湿器だけは月イチでクリーニングする入れ込みようなのだ。

 

そして本日も、日々のルーティンとして突っ張り棒へ洗濯物を引っ掛けて、除湿器をガンガン回していたところ、

ドサドサドサッ、ゴンッ!

という、またもや不吉な音が聞こえた。そのときわたしは洗濯槽の中を覗き込んでいたため、事件現場をダイレクトには見ていない。だが、振り返ったときの絶望感は予想以上に大きかった。

 

頑丈で分厚い「のれん」のようにぶら下がった洗濯物が、すべて床へと叩きつけられていたのだ。さらに、漆喰の破片とともに突っ張り棒も落下・骨折していたのだ。挙句の果てには、洗濯物と突っ張り棒のダブルアタックにより、除湿器の送風口が破壊されていたのだ。

 

――朝から柔軟剤をぶちまけて、新品を一袋無駄にした上に遅刻。そして帰宅のタイミングで、突っ張り棒が落下したせいで壁の一部が破損し、完璧な間隔で干した洗濯物は床にばら撒かれ、おまけに除湿器の送風口が開かなくなったのだ。

 

これはもはや、「洗濯をするな」というお告げなのかもしれない。

 

Illustrated by 希鳳

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