巣鴨の聖地といえば、ほっともっとグリル。

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巣鴨といえば、何を思い浮かべるだろうか。

とげぬき地蔵尊?巣鴨地蔵通り商店街?それとも、巣鴨プリズン?

 

そういえば、知っている人も多いだろうが、巣鴨プリズンは巣鴨にはない。サンシャインシティがそびえ立つあの場所こそ、巣鴨プリズンこと旧・東京拘置所の跡地なのである。

第二次世界大戦後、A級戦犯含む戦争犯罪人とされた政治家や軍人らが、巣鴨プリズンに収容され処刑された。

そもそも池袋にあるのに、なぜ巣鴨の地名が使われているのか?それは、昭和37年に「住居表示制度」が実施されるまで、あの場所は北豊島郡西巣鴨村という地名だったのだ。そのため、西巣鴨にある監獄(プリズン)ということで、巣鴨プリズンと呼ばれるようになった。

 

そして私はというと、巣鴨といえば真っ先に思い浮かぶのは「ほっともっとグリル巣鴨1丁目店」である。

「ほっともっと」や「ほっともっとグリル」が近所にあるラッキーな庶民には分かるまい。日頃からほっともっとで手軽に弁当が購入できるわけで、今さら大したありがたみも感じていないだろう。

 

だが私の住む港区白金という町には、ほっともっとのような庶民派の弁当屋が存在しない。場違いな感じで君臨するサイゼリヤが、せめてもの味方。

10年以上期待しながら待っているが、今のところ誰も出店してくれない。セレブの町なんだから、一人くらい道楽ついでにほっともっとを経営してくれればいいのに、やはり金持ちはケチなのだろう。

 

こうして超庶民派の私は、巣鴨を訪れるたびにほっともっとグリルへ寄り、大量の弁当を買って帰るのだ。

 

久しぶりのほっともっとは、サービスが充実していた。かねてからそうであったのかどうかは記憶が曖昧だが、大きなデジタル券売機で注文の品を選択し、Suicaでピッと支払いを済ませると、オーダーが自動で厨房へと回る仕組みになっていた。

今までだと、券売機で発券されたチケットを店員に渡すことでオーダーが回る、というのが飲食店の主流だった。しかしほっともっとでは、まるでタブレットで注文をする回転寿司のように、即時にオーダーを流しつつ会計まで済ませるという画期的なDXをやってのけたのだ。

 

そんな変革に感動していると、後ろに客が並び始めた。

この券売機の唯一の欠点は、すべてのメニューを見ながら選べないことだ。食べたい弁当を決めた上で、ササっとタッチして会計も済ませるという、スピーディーさがウリのため、じっくり選びながらタッチするという客には向いていない。

 

(ハッ!ちがう。外でじっくり選んでから、中に入ればいいのか。注文を決めてから券売機に並ばせることで、客の渋滞を回避しているのだ!)

 

そう。弁当を選ぶことなど、券売機に並ばずともできる。たしかに、前の客があーでもないこーでもないと時間をかけて注文していたら、

「決めてから並んでくれる?」

と言いたくなるに決まっている。だからこそ、すべてのメニューを一読させない表示になっているのだ。

 

マナーを重んじる客として有名な私は、後ろに客が並んだ途端に注文を終えてその場を離れた。

そしてすぐさまカウンターへ向かうと、店員に直接注文する形で残りのオーダーを行った。目の前にはメニュー表が置かれており、あれこれ悩みながら決められるからだ。

 

(ハッ!ダメだ。人間相手だからと甘ったれちゃいかん。このお姉さんだって忙しいはず、なのに私が注文を迷うせいで仕事の手を止めさせているではないか!)

 

焦る私は思わず、頼まなくていいものまで頼んでしまった。だがこれも勉強代である。時間は有限なのだから、ダラダラ使ったらもったいない。

とはいえ嘆くことはない。そんな優柔不断な人のために、ほっともっとは「ネット注文」を用意していた。

これならば、スマホ一つで何時間でも迷うことができる。散々迷ったあげく、食べたい商品が決まったらネットで注文をし、しばらくしてから店頭に現れればいい。なんという便利で画期的な方法よ!

 

これはスターバックスの「モバイルオーダー」と同じ仕組み。非常に便利な方法で、たとえば電車の中で注文を済ませると、到着する頃には商品が出来上がっている。そのため、一秒も待つことなくコーヒーをピックアップできるのだ。

これの弁当版を、ほっともっとはやっていたのである。

 

(あぁ、近所にほっともっとがあれば、ほっともっと公式アプリをダウンロードするのになぁ・・・)

 

副業でいいので、誰か「ほっともっとグリル白金店」を開店してくれないだろうか。

 

サムネイル/ほっともっとグリル「メニュー」より

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