緑色の高級フルーツ事件
季節的なものか、はたまたクイーンズ伊勢丹の仕入れ先が変わったのかは分からないが、カットスイカの歯ごたえが瓜っぽくなったことと、糖度が落ちたことに気が付いたわたしは、ガックリと肩を落としていた。 ...
季節的なものか、はたまたクイーンズ伊勢丹の仕入れ先が変わったのかは分からないが、カットスイカの歯ごたえが瓜っぽくなったことと、糖度が落ちたことに気が付いたわたしは、ガックリと肩を落としていた。 ...
わたしはバターが好きである。しかも、バター自体が好物であるため、パンに塗るとかホットケーキに載せるとか、そういった食べ方はしない。むしろ、バターを食べるためにパンを利用するのだ。 とはいえ、ホットケーキに関...
必ずしも、高級車の乗り心地が最高というわけではない。たとえばわたしは、リクライニングのきかないベンチシートのトラックが好きである。 長時間座っているとそれなりに不具合が生じるが、だからといって高級車特有のフ...
久しぶりに会った宿禰(仮)が、ニコニコしながらこう言った。 「URABEは呪われないだろうね」 そもそも、呪われたことがあるかどうかも分からない、というか知りようもない。仮に呪われていたとしても、そんな自覚...
とうとう、恐れていたことが現実となった。 これを知るということは、それはすなわち人生の儚さを知ることに通ずる。意識せずとも否応なしに、そして確実に進んでいくのが「時の流れ」というもの。どれほど荒れ狂って逆ら...
世の中の浮かれポンチどもは、8月といえばやれ花火だの野外フェスだのと浮足立っている。ところが、究極の大和撫子であるわたしは、そういった落ち着きのないイベントには興味を示さない。 とくに「フェス」とかいう、パ...
「あら、ごきげんよう」 練馬駅のホームで電車を降りたわたしに向かって、お嬢さまが挨拶をしてきた。 今どき「ごきげんよう」などというセリフを吐いて許されるのは、正真正銘のお嬢さまくらいだろう。むしろ、その辺の...
美しい——。なんと美しく気高い姿なのだろうか。彼女こそが「現代のジャンヌ・ダルク」と呼ばれるにふさわしい勇者に違いない。 * 東京ミッドタウン日比谷の地下一階、地下鉄日比谷線とミ...
——もしかすると後輩は、スパイなのかもしれない。 身長は高いが威圧感はなく、顔面は小さくて可愛らしいが騒がれるほどの美人でもない。おまけに、誰からも好かれるほんわかとしたキャラクターは敵を作らない。 そんな...
帰宅途中、コンビニでかんたんマイペットとガラスマジックリン、そしてコロコロの替えを購入した。なぜなら突如、後輩が我が家に泊まることになったからだ。 「なにも気遣わなくていいですからね」 そう言われて気遣わな...
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