直接払拭式ボディドライヤー

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たまには、世のため人のためになるような情報提供をするのも、悪くはないだろう。

 

ーーもしジムでタオルを忘れた場合、あなたならどうする?

 

そんな緊急事態での対応について、一つの方法を紹介しよう。

 

 

久しぶりに柔術の練習をした。しかも自分が所属するジムではなく、出稽古だ。

 

練習後にシャワーを浴びようと全裸になったところ、パンツとシャンプー、コンディショナーはしっかり持参しているのに、タオルが入っていない。

思い返せば、柔術衣を詰める際にタオルを突っ込んだ記憶がない。

 

(しまった・・・)

 

有料でタオルを借りる、という選択肢もなくはないが、ここまでくるとそれすらも惜しい。

真っ裸で汗だくのわたしは一人たたずむ。

 

過去にも、タオルを忘れてジムへ行ったことは何度もある。だがその度、いくつかの方法で凌いできた。

 

まずは、手を拭くペーパータオルを10枚ほど拝借し、それを体中にペタペタ貼り付けて乾かす。

または、洗濯済みの足ふきマットを拝借し、それでササッと乾かす。

もしくは、たまたま持っていた小さなハンドタオルを駆使して水分を拭き取る。

 

このように、その場でできる最善を尽くしてきた。

 

しかし今、わたしとわたしの周辺にあるのは、汗まみれの柔術衣とアンダーウェア、そしてボックスティッシュだけだ。

 

さすがにボックスティッシュは使えない。なぜならティッシュが破れて体中に貼りつくからだ。

ガサガサした再生紙のような、丈夫なペーパータオルならそう簡単には破れないが、普通のティッシュでは使い物にならない。

 

どこをどう見渡しても、役に立ちそうな布あるいは紙製品は見当たらない。

万事休すーー。

 

とりあえず閉館時間が迫っているのでシャワーを浴びねば。

持参した美容室専用シャンプーで優雅に髪の毛を洗い、最後に水を浴びて汗を流す。

 

(・・さてと)

 

ここからが「タオルを忘れた場合の対処法」だ。

 

まずは「犬」を思い出してもらいたい。

犬が水浴びをした時、彼らはブルブルと体を震わせて水を飛ばしている。

 

野生動物なども同じだろう。雨に濡れたり川を渡ったりして全身ずぶ濡れになった時、やはり体を震わせて水しぶきを上げながら乾燥させている。

 

この原理を応用するのだ。

 

髪の毛は両手でバサバサと弾いて、できる限りの水分を飛ばす。

それでも思ったほどは乾かないので、こまめにバサバサやったり、髪の毛が長い人はギュッと絞ったりをくり返して、徐々に水分を切る。

 

次に、その場でジャンプや体を揺する動作を繰り返し、大きな水滴を振るい落とす。

 

その際、必ずやってほしいのは「手首をパタパタ振ること」だ。

これは手のひらの水分を吹き飛ばすための行為だが、これこそがURABE式の身体乾燥法のポイントとなる。

その理由は後で触れよう。

 

ある程度ジャンプと身震いで水分を弾き飛ばしたら、いよいよ本題に入る。

 

まずは右手を左肩に当て、そこから一気に左手の指先までシャッと払う。

コツは「勢いよく」滑らせること。その勢いも使って、水滴を弾き飛ばすからだ。

 

左腕で何回かくり返したら、次は右腕も同じようにして水分を飛ばす。

この要領で、両脚の水分も弾き飛ばす。

脚に関しては、膝上と膝下で分けて滑らせるといい。スキーのジャンプをイメージし、勢いよくシャッ!と空を切るのだ。

 

先ほど、なぜ「手首をパタパタ振ること」が重要と述べたかと言うと、手のひらが濡れていては、体表面の水分を弾き飛ばすどころか、逆に水分を塗りたくことになるため、いい塩梅ではないからだ

 

よって、まずは手のひらの水分を飛ばした状態で、体表面の水分を除去することが重要となる。

 

しかしタオルがないということは、手のひらの水分を拭い去るのも自然の力を頼るしかないわけで、そのためにも全力で手首を振って風を当て、手のひらの乾燥を促さなければならない。

 

こうして全身を揺さぶり風を当て、少しずつ水分を取り除いていく。

 

ちなみに「頭」は下げておく必要がある。

なぜなら、直立していると髪の毛を伝って水分がポタポタと落ちてくるからだ。

せっかく乾いてきた体に、新たな水滴が付着してしまっては元も子もない。よって、必ずお辞儀をした状態で行わなければならない。

 

こうして5分もすると、もはや衣服を着用してもどうにかなる程度の濡れ具合(乾き具合)となる。

 

あとはドライヤーで仕上げれば完了。

仮にドライヤーがなくても、この時期ならば外をウロウロしていればすぐに馴染む。

 

 

「出るの遅くてごめん、タオル忘れてさ」

 

シャワー室から出てくるのが遅い理由を、聞かれてもいないのに答えるわたし。

 

「えー、タオル持ってきますよ」

 

「いや、大丈夫。野良犬のようにプルプルしたから」

 

「・・・・」

 

緊急事態の際は、ぜひお試しあれ。

 

 

Illustrated by 希鳳

 

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