「生理貧困」が投げかけるものは、なにか。

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国際女性デーの影響か、はたまた「ツキイチ!生理ちゃん」の影響か、NHKで報道された「生理の貧困調査」によるものかーー。

行政やファミマがこぞって「生理用品」について動きを見せた。

なかでもファミマは今年40周年を迎える。そこで「40のいいこと!?」として、顧客が驚き喜ぶ取り組みを実施。その一つとして「生理用品2%引き」を打ち出した。

 

正直、わたしは「生理貧困」なる言葉を最近まで知らなかった。

 

さすがに、生理用品が買えない状況というものを想像したことがなかったからだ。しかしよくよく考えてみれば、月に一度とはいえ生理用品にかける金額はバカにならない。

場合によっては、生理と生理の間にある「排卵期」に少量ながら出血することもあり、その際は「おりものシート」を使用するなど、これも加えればなおさら出費はかさむ。

 

生理用品の素材や形状にこだわれば、当然、値段も上がる。そして経血が衣服に付着しないよう、また感染症を防止するためにも、マメにナプキンを交換する必要がある。

 

ーー男性には考えられないだろうが、女性は平気な顔をしながらも、このような苦労と毎月戦っている。

 

 

わたしのようにスポーツ(格闘技)をする女性にとって、生理はクセモノでもある。

過去にわたしの生理コントロール術と失敗談(からのリカバリー方法)を紹介したが、仮に万全の状態で準備をしていても、場合によっては”失敗”することもある。

 

生理中の練習や試合の時はなるべく「タンポン」を使うようにしているが、さらに「ナプキン」も併用するほどの厳戒態勢を敷く。

そうなると、一回の使用でタンポンとナプキン両方の出費となり、金額でみると贅沢な使い方といえる。

しかし失敗のリスクを考えると、ここでケチるよりは万全の態勢を整えることが優先となるのだ。

 

日々、女性の髪の毛をあつかう男性美容師の友人にこの話をした。

「お客さんで、生理痛がひどいとかそういう話は聞いたことあるけど、生理用品の金額とか初めて聞いたよ」

コンビニやスーパーでほぼ間違いなく並んでいるグッズだが、さすがに男性が生理用品コーナーで立ち止まるのは難易度が高い。よって、値段も知らなければ種類も知らない。

 

そしてボソッと、

「俺ら男からしたら、生理のことなんて考えたこともないもんね」

彼には娘がいる。だがこのような話題にはノータッチ。娘にしても父親に生理の話などするはずもなく、したところで的外れな会話となるため、いつまでたってもタブーな話題となる。

 

もちろん、あえてオープンにする必要はない。

いくらジェンダーレスだの男女平等だの叫んだところで、生理現象のようなプライバシーに土足で踏み入る必要性などない。

 

だからこそ、難しい問題なのだ。

 

 

女性であればバッグに一つはナプキンを忍ばせていることが多い。突然の生理に備えてや、誰かが生理になった時に使ってもらうためだ。

しかし、その一つすら購入することが難しい貧困世帯は存在する。

 

海外での「生理貧困」に関する記事を読んだ。

ナプキンの代わりにトイレットペーパーや靴下で代用する女性がいるとのこと。たしかに何もあてがわず出血を放置するわけにはいかない。ましてや自分自身で出血をコントロールすることもできない。たとえ靴下であっても、使わなければならないのだ。

 

さらに「生理」がタブー視される国や地域では、「その話題」を口にすることさえ憚(はばか)られる。そのため、ホームレスや貧しい家庭の女性らは誰かに相談することもできず、ただただ苦しい「ツキイチ」を過ごすことになる。

 

ーー想像しただけで地獄だ。

 

そういえば過去に、アメリカでナプキンを購入したことがある。その時、いかに日本製のナプキンが素晴らしいかを実感した。

吸収力もさることながら、ナプキンとパンツを固定する「テープ」の位置や粘着力が、バツグンの配慮をもって作られているのだ。

「横もレ防止」の羽根の部分も、海外製は「ただ付いている」という感じでフィットしないが、日本製は「意味のある形と付き方」をしており、思わず唸らされた記憶がある。

 

衛生用品というくくりでみると、生理用品と並んで「紙おむつ」が挙げられる。そして日本の衛生用品のクオリティーは海外からも高く評価されている。

それを裏付けるかのように、数年前、「中国人が日本で紙おむつを爆買いする」というニュースが流れた。その結果、紙おむつブローカーなる存在をも誕生させた。

 

日本製の紙おむつや生理用品は、胸を張って世界一だと言える。

少なくとも、およそ10カ国でナプキンを購入し使用したわたしの経験からすると、見た目、使い心地、大きさ、機能、どれをとっても日本製が断トツのトップだったからだ。

 

 

ナーバスで闇が深い生理貧困問題について。まずは、知ることが重要。

その先は、自らが考えることだろう。

 

 

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