安眠妨害によりAI議員に投票をせざるを得ないと感じる今日この頃

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連日、早朝から選挙カーに安眠妨害されるわたしは、フラストレーションがたまりまくっている。そもそも、日の出とともに入眠し空腹により昼頃目覚めるわたしにとって、8時や9時はもっとも重要な時間帯といえる。

どんなにキッチリ窓を閉めていても、遠くから地響きのように伝わってくるわめき声により、わたしの脳は覚醒させられる。――なぜわたしの生活リズムを、区議会議員候補者によって崩されなければならないのか。

 

子どものはしゃぎ声やペットの鳴き声というのも、自宅にいるとしょっちゅう聞こえてくる。無論、それらが耳障りではないといえば嘘になるが、それでも環境を考えれば当然のことであり、目くじら立てて怒るほどのことでもない。

なによりこれらは「自然の音」である。子どもの声も犬の鳴き声も、彼ら彼女らの口からダイレクトに発せられるものであり、拡声器などは使用していない。よって、「声のデカいクソガキだな」などと感じることはあれど、それを忌み嫌うことはない。

 

ところが、選挙における街頭演説や選挙カーからのがなり声は、まったくの異質といえる。遠くの人間、あるいは大勢の人間に声を届けようと、拡声器(マイク)という「武器」を使うからだ。

これが推しの歌手だとしたら、感じ方もまた違うのだろう。そもそも歌手は、声を使って歌を聞かせるのが本業。よって、最低限のスキルやクオリティーを確保したうえでの発声・発音といえる。

ところが議員候補者たちは、そういったスキルを持たぬまま、ただただ自分の主張や意志を押し付ける目的でマイクを握っている。挙句の果てには自身に酔いしれ、ドラマの主人公ばりに感情移入して喚き散らすからタチが悪い。

(わたしの睡眠を妨害してまで、何を達成したいのですか?誰かがあなたの夢物語を聞きたいと、切望しましたか?)

こうして毎日、ベッドの中で呪いの言葉を吐くのであった。

 

そもそも、選挙カーで名前を連呼する目的はなんだ?区民(有権者)の脳裏に焼き付けて、投票の際に記入させるためだろう。

であればカネのある、いや、地盤や権力のある人間が当選するだけである。協力者を大勢集めることさえできれば、そのぶん、己の名前を連呼する機会も増えるからだ。

 

そして有権者は、人物像も主義主張も、そして肝心の政治家としての能力も手腕も知らぬ、ただ「名前」を覚えているだけの人間に投票するのだ。

――こんなバカげたイリュージョンが、令和の現代における正しい選挙なのか?民意を反映した政治の入り口といえるのか?

 

少なくともわたしは、「名前が聞こえた候補者には絶対に投票しない」と、固く誓った。

 

 

A.I.ジョー・・・)

 

変わり種や泡沫候補は毎度のことだが、いよいよ、人工知能が選挙戦線に名乗りを上げてきた。

感情論を抜きにすると、利権や忖度を行わない人工知能のほうが議員に向いているのかもしれない。もちろん、忖度が不要だとは思わない。人間界においては人間関係こそがすべての基盤であり、その微妙なバランスを保つ秘訣が「忖度」だからだ。

 

しかし、ある程度の「正解」を導くためには、カネや権力から離れた次元での判断が必要な場合もある。

 

その昔、国会議員は地元を豊かにすることで英雄扱いされていた。規模は違えど、区議会議員も自身の住むエリアに利益をもたらすからこそ、区民から重宝がられるのだ。

とはいえ最近では、正直なところ誰が当選しようが結果は変わりない。

 

・・であれば、人間である必要もないだろう。

むしろ人工知能のほうが優秀かもしれない。寝食の必要がないロボットは、それこそ24時間働くことができる。さらに己の利益を優先することもないため、政策として正しいものや価値のあるものを、純粋に選択し実行することができる。

ましてや、人間から罵詈雑言を浴びせられても、鋼のメンタルで凹むこともない。特技である膨大なデータを解析した結果、もっとも正しいと判断できる方向性を示してくれるのだから、中途半端なパフォーマー政治家よりもよっぽど頼りになるだろう。

 

(なるほど。こういう発想から、人間がAIに支配される世界が始まるのか・・)

 

残念ながら、港区議会議員候補のA.I.ジョーは、操作する人間(秘書であることが公表されている)がうまく機能していないため、当選に必要な得票数を集めることは難しいかもしれない。

だが近い将来、サポートする人間次第では「Ai議員」が誕生するだろう。三次元の世界において「人間」は、一人という単位でしか存在することができない。ところがAIならば、デバイスを通じて何人でも存在することができる。実態がないからこそ、無限の可能性があるのだ。

 

言うまでもなく他人事ではないのだが、人間が担うべき職業とAIに任せてもいい職業とを、選別する時代が到来したのかもしれない。

 

Illustrated by 希鳳

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