人は見た目が100%である

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久しぶりの代打・トスンパである。

いつものことながら、URABEはだいたい、「今キツイ。今日は書けない。後はよろしく」

というような短いメッセージを日付が変わるころに送ってくる。

しかもずるいことに、「今日の記事を書け」ともなにも言わずにただそれだけだ。

つまり、「おまえわかってるな?」ということなのだが、仕方ないので今日もワイが代打でブログを書く。

ぜひ、お友達の皆さんは、「おまい、トスンパ虐め過ぎじゃないの?」と、本当に説教してもらいたい。

冗談抜きで。。。

 

***

 

少し前のことだが、近所のデパート近くのりそな銀行ATMからただならぬ警報音が聞こえてきたことがある。

私が住んでいるのは奈良県生駒市で、人口10万人余りの小都市だ。

近鉄百貨店があるのが奇跡的なくらいの小さな町で、駅前のATMから警報音がなってても、ただ音が鳴り響いているだけでまったく野次馬もいなければ興味を持って近寄ろうという人もいない。

 

そんな中、ワイはたまたま近くを通りかかっていたので警報音を聞き、何事かとATMに入ってみた。

するとそこには、年齢ざっと80歳くらいのおじいちゃんが床に仰向けに横たわり、何事かぶつぶつと言い続けている。

ATMのお金の出口には、目算で20~30万円の札束があふれている。

ちょっとなにが起こっているのかわからない状況だ。

 

「お父さん、どうしたんですか?大丈夫ですか?」

「・・・なんか気持ちよくなってなあ」

「立てますか?お金、ちゃんと財布に入れられますか?」

「なんやろうなあ、あれ?あんただれ?」

 

やべえ・・・

このままじゃあ俺は犯罪に巻き込まれかねない。

しかもATMの外には遅まきながら数人が集まりはじめ、群衆ができかけている。

 

「何があったんですか?」

「私もよくわからないんです、とりあえず119番をして救急車を呼んであげて下さい」

「なんで救急車なんですか?まずは警察じゃないんですか?」

「・・・おじいさんの救急救命が第一です。まずは救急車を呼んであげて下さい」

「そうは行きません!ちょっと近くに交番がありますので、お巡りさんを呼んできます!」

 

なぜだ・・・

どう考えても人命救助が第一だろう。

しかも、警察を呼ぶなら呼ぶで、警察官がいるかどうかわからねえ交番よりも110番するほうが確実じゃねえか。

なんでお前、わざわざ少し離れた交番まで走るんだよ・・・。

 

そんな反論を飲み込みつつ、ワイはその間、おじいちゃんの手を握り落ち着かせようとする。

 

「お父さん、大丈夫ですよ。寒くないですか?」

「うん、だいじょうぶや」

「ところで、ここまでどうやって来たんですか?」

「・・・よくわからへんねん」

「まあ、そんなこともありますよね。ATMのお金、私がみておきますから安心してくださいね」

 

そんな会話をしつつ、10分経っても警察官が来ない。

するとそこに、さっき交番に走っていったオッサンがATMに駆け込みこんな事を言った。

「交番、だれもおらへん!どうしたらええねん!!」

「お父さん、落ち着いて下さい。ではやはり119番して、ついでに110番しましょう。そのほうが確実です。」

「あかんやろ!事件現場は現状維持が大事って言うやん!このままにせな!やっぱり駅員さん呼んでくるわ!」

 

無能な働き者とはこう言うやつを言うのだろうか。

おじいちゃんが倒れていたATMはいうまでもなく駅の改札外で、駅員さんを呼びに行ってどうにかなる状況ではない。

というか、そもそもこの状況で駅員さんを呼んできて、来てくれたとして、何になるんだよ・・・。

しかし、お父さんはお父さんなりに必死になって走り回っているので、無視することもできない。

というか、明らかにアイツは私を疑っている。

やむを得ないのでおとなしくおじいちゃんに話しかけ、手を握り勇気づけながらオッサンの帰りを待った。

 

すると5分くらいしてから、ヤツが返ってきてこう言い放った。

「あかん!そのATMは近鉄電車の管轄外だから、駅員として応援に行けませんって言うてるねん!!」

 

(そらそうだろ・・・お前本当に死ね。。)

 

そんな言葉を飲み込みつつ、ワイはもう我慢しきれずにスマホを出すと、110番し場所と状況を伝え、警察と救急車を呼ぶよう手配した。

 

すると3分ほどで警察官が来て、状況確認、ATMの確認などをして目撃者の聞き取りなどをはじめた。

 

「トスンパさんお電話いただいたのはあなたですね?申し訳ありませんが免許証かなにかお持ちですか?」

「そうなんです!なんかこの人、ちょっと怪しいと持ったんで私もいろいろ走り回ったんですよ!」

 

オッサン・・・

私は任意で連絡先を聞かれ、免許証を差し出すハメになった。

まあおじいちゃんが車いすで運ばれながらワイの手を握り、

「ありがとう、お世話になったね」

というようなことを言ってくれたので、大した騒ぎにならなかったのだが。

 

とは言いながらワイは年中、丸坊主の髪型で、夏はGパンに迷彩服姿というヤバい雰囲気だ。

冬でも航空自衛隊パイロットジャケット姿なので、どうやら奈良のような保守的な地域では危険分子とみなされたのだろう。

事件にかかわると、こんなにもヤバい人間として扱われるのかと、人は見た目が100%と思い知ったのである。

しかし、薄毛である以上、もう髪型を変えようがないので、どうしようもない。。

だれか、私のハゲ頭をイケメンにしてくれる美容師はいないものかと、本当に心から待ち望んでいる。。

(´・ω・`)

画像引用:警察庁拳銃110番

https://www.npa.go.jp/bureau/sosikihanzai/yakubutujyuki/potal/pc/kenjuu110-pc.html

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