抗うことのできない恐怖の睡魔
これほどの"不可抗力"というものに遭遇したことのないわたしにとって、それはむしろ恐怖に近い感覚だった。どう抗(あらが)っても太刀打ちできない圧倒的な効力の前に、無様に打ちのめされるわたしは、もはや廃人の域に...
これほどの"不可抗力"というものに遭遇したことのないわたしにとって、それはむしろ恐怖に近い感覚だった。どう抗(あらが)っても太刀打ちできない圧倒的な効力の前に、無様に打ちのめされるわたしは、もはや廃人の域に...
朝の10時頃、自宅のインターホンが鳴った。モニターを見ると、そこには宅配業者の兄ちゃんが——ついに来た、後輩から餌・・いや、食べ物が! * 関西在住の後輩は、わたしを見事に餌付けし飼いならしている。むしろマ...
今日・・どころか今年一番のファインプレーを、ブラジリアン柔術の全日本選手権で披露したわたしは、なんとも誇らしい気分に浸っていた。無論、当事者である後輩にとっては喜ばしい事態ではないし、本来ならばあってはなら...
雲ひとつ浮かばない澄み渡った青空が、日没とともに徐々に赤く染まっていき、それを塗りつぶすかのように濃紺の夜空が覆いかぶさる僅かな隙間に、東京都北区から遥か彼方に富士山が見えた。 正確には、富士山はずっとそこ...
(それは多分、生き霊だ) 友人が、あり得ない場所で「わたしを見た気がする」と言った。もちろん、どうやったら生き霊を飛ばせるのかなど知る由もないが、それでも多分、それはわたしの生き霊だと思った。 なぜなら、わ...
(あぁ、本当に運動神経よかったんだな・・) わたしは、ハンプティダンプティのように丸く醜い相方を見下ろしながら、かつて彼が全国レベルのサッカー選手だったことを、今さらながら信じてみるのであった。  ...
顧問先の担当者から届いたメールを読んで、わたしは軽くショックを受けた。会ったことも喋ったこともない男性だが、テキストのやり取りだけで伝わる彼の人間性に加えて、仕事の理解度の速さや気遣いが非常に心地よかった。...
(なんで右側にだけ、ブツブツができてるんだ・・) ふと鏡を覗くと、なぜか右頬や右アゴそして首の右側にだけブツブツができていた。赤や白のみずみずしい発疹ではなく、無色の汗疹(あせも)あるいは汗疱(かんぽう)の...
久々に会った友人(男)と、われわれ中年世代の恋愛観について語り合ったところ、中年男性にとって必要なのは、見た目の美しさや体の相性ではなく「居心地の良さ」なのだと力説された。 とはいえ、一概に“居心地の良さ“...
「どうもメールがうまくいかなくて・・」 「突然、iPadが使えなくなっちゃって・・」 「時代はYouTubeですよ!」 耳を塞ぎたくなるような、これは"間違いなく情弱ビジネスのカモになるであろう発言"を連発...
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