クレー射撃やってます(最近ほぼやってない・・)

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今日現在、私が認識している限りで3名の読者がいる。なんとありがたいことだ。しかも、そのうちの一人から、

「射撃について書いてほしい」

とリクエストをいただいた。なんと光栄なことだ。

 

いま、職業ライターの筆者は、下ネタ記事を一本書き終えたところだ。脳内の98%は「エロ」でできており、しかもその原稿はボツかもしれないが、気を取り直して射撃について書いてみよう。

 

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射撃、と言っても種類はたくさんある。よく間違えられるのは、私がやっている「クレー射撃」と「ライフル射撃」だ。

狩猟用のライフルならば、散弾銃の免許で所持できるため「仲間」と言えるが、いわゆる、オリンピック種目にある「エアライフル」など、標的射撃としてのライフルとは、まったくの別物である。

 

あちら(エアライフル、スモールボア)は、10メートル、50メートル先にある標的を狙う競技。標的の中心、つまりいかに多く10点満点を撃つかを競う。

エアライフルだと、弾は5ミリくらいの鉛の弾で、装薬銃だとちょびっとだけ火薬の詰まった22口径の弾になる。

 

 

こちら(クレー射撃)は、クレーと呼ばれる「お皿」を狙う競技。お皿がちょっとでも欠ければ「1点」なので、ちょっとでも欠けてくれると、心底ホッとする。

弾に関しては、リップスティックくらいの大きさの入れ物に、細かい鉛の粒が500個くらい入った弾を撃つ。

この弾が3~4粒お皿に当たると、ちょびっと欠けてくれるのだ。

 

クレー射撃は「トラップ」と「スキート」の2種類あり、私は「スキート」をやっている(最近ほとんど撃ってない)。

スキートは、左右2か所の「小屋」から皿が飛んでくる。いつ出るか分からないので、常に集中しながら、しかし、リラックスして待たなければならない。

 

(ドキドキ・・・イライラ・・・)

 

そう。精神衛生上、まったくよろしくない競技なのだ。

 

夏は炎天下で熱中症と戦いながら皿を割り(熱中症で運ばれた選手多数)、冬は低体温症または凍死と戦いながら皿を割り(はかなくも仮死状態となった選手多数)、何が楽しくてお金を払ってまで皿を割るのか、かなりのドM、かつ、金持ち以外は続けられない競技と言えるだろう(文中、誇張した表現が混じっていることをお詫びする)。

 

クレー射撃は皿を割る競技だ。あの皿が1枚いくらだとお考えだろうか。

さらに皿を割るには弾が必要だ。その弾が一発いくらかご存知だろうか。

 

私が皿を割ろうが割るまいが、一回「バーン」とやると、缶コーヒー1本がチャリンとなる感覚だ。

 

なんということだ。皿が割れようが割れまいが、缶コーヒーは消えていくのだ。こんなストレスフルな競技があるだろうか。

 

そして、

「射撃は自分との戦いだ!」

と偉そうに語られるのだが、私はそうは思わない。私のライバルが外してくれれば、私のプレッシャーは減る。私が当ててしまうと、私のプレッシャーは増え、かつ、ライバルのプレッシャーも増える。

ということは、ライバルが外しつづければ、私は比較的ラクな気持ちで射撃に臨めるではないか。

 

などと言いながらも、最後の1枚「これを当てれば優勝だ」となった時、ものすごい確率で外すのは何故だろう。

 

射撃のことを書こうとすると、つい話が脱線する。ブレイクとして、射撃を始めるにあたってのよもやま話をしよう。

 

鉄砲(散弾銃)を所持する際、事前に射撃のテストや座学での講習を受ける。それと同時に、親や友人へ電話連絡がいく(東京都の場合)。

あらかじめ数名の人間(親、友人、職場の人など)の氏名、電話番号、関係性などを伝え、後日その人たちへ電話連絡がいく。

 

なぜそのようなことをするかと言うと、私が怪しい人間じゃないかどうか、プライベートでおかしなことをしていないかどうか、交友関係がまともかどうか、などを確かめるためだ。

 

私は張り切って、選りすぐりの友人らを選出した(ちなみに、初めて銃を所持する場合だけでなく、新たに銃を追加で所持する場合も「新規」の扱いとなり、同じ調査がある)。

 

・父親(元公務員、堅物)

・仕事仲間代表(弁護士、エリート)

・友人代表(ニューハーフ、顔面一切いじってない)

・仕事先輩代表(公認会計士、見た目も怖い大先生)

・柔術先輩代表(警察官、同僚だから悪い風にはならないだろう)

・(他にも挙げたが、忘れた・・・)

 

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私の携帯が鳴った。高輪警察からだ。

「もしもし」

 

「銃砲担当の●●です。いやー、ウラベさんのお知り合いの方々は、なんていうかすごいですね。とりあえず電話確認は済んだので、よくわからない質問をしてすみませんでしたと、皆さんにお伝えくださいー」

 

「・・・?」

 

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その後、母親から着信。

「さっき、高輪警察署からお父さんに電話あったわよ。何か聞かれてたみたいだけど、お父さんが『むしろ、あの子がいま何をしているのか、教えてください』とか質問返ししてて、警察の方が困ってたわよ」

 

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弁護士の友人。

「あぁ、『高輪警察』っていうから、仮釈放の件かなと思って。まさか銃の件だと思わなくて、しばらく会話がかみ合わなかったよ」

 

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ニューハーフの友人。

「もぉすっごく緊張してぇ、ワタシ大丈夫だったかしらぁ?リカさんにはいっつもお世話になっててぇって、たくさんお世話になってること話しちゃいましたぁ♡」

 

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公認会計士の大先生。

「電話あったぞ。お前(リカ)が酒を飲むとどう変わるか、って聞かれたから、『それに答える必要があるのか?』って聞き返したら、オドオドしてたぞ。『酒飲めば誰だって陽気になったり、普段と違う一面も出るだろう。だがそれと銃を所持することと、直接的な関係があるのか?銃を持つ人間は禁酒しろ、とでもいうのか?』て、追加で質問しといたぞ。そしたら、もう結構ですって切られたぞ」

 

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その後、私が高輪警察へ行きにくくなったことは言うまでもない。

警察からの調査対応の人選は、社会的地位や身分、年齢だけでなく、ある程度「普通の人」を選んでおくのが無難であることを痛感したのであった。

 

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