どれだけの試練を乗り越えれば、勝利を得られるのか

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運がいいんだか悪いんだか、それより何よりありがたいようで迷惑でもあるような、そんな嬉しくももどかしい気持ちにさせられる出来事があった・・いや、そんな一日であった。

 

まず第一に、わたしは内臓脂肪を除去するべくダイエットを敢行しているのだが、今回の決意はとにかく固い。なんせ「目に見えない内臓脂肪」というものを減らすのだから、食べ物の種類や量に気を配ったり、それらを記録するべく専用アプリをダウンロードしたりと、口だけではなく態度や行動にて明確に示しているわけで。

そんなわたしに、おそらく神は試練を与えたのだろう。まず、最初に顔を合わせた友人が、バッグの中からおもむろに四角い物体を取り出した——食パンだ。

 

その名も「めくるクロワッサン食パンLivre(リーヴル)」。さいたま市・浦和にあるロイヤルパインズホテル内にある、ペストリーショップ「ラ・モーラ」にて販売されているこの食パンは、

国産小麦をベースにフランス産発酵バターを贅沢に使った⽣地を27層に折り重ね、パンの中にバランスよく空気を含ませる事で、⼩⻨とバターの⾹りを最⼤限に引き⽴てる製法で仕上げました。
「リーヴル(Livre)」とはフランス語で「本」を意味するように、その特⾊から⾷パンを1枚ずつめくってお楽しみ頂くことも出来るため、お客様次第でオリジナルの⾷べ⽅や調理⽅法をお楽しみいただける事も、この商品の魅⼒です。

という紹介文の通り、クロワッサン生地が幾重にも折り重なっており、一枚ずつページをめくるように割いて食べることがでるのだ。2024年にはジャパン・フード・セレクションにてグランプリを受賞しており、プロである審査員らもベタ褒めの高評価を得た逸品。

 

そもそもわたしは、パンが大好きである。なかでもクロワッサンがダントツで好み。そんな、好物中の好物を目の前にぶら下げられて、内臓脂肪だのダイエットだのありきたりな正論を垂れるバカがいるだろうか。

いや、このパンを食べたいとか食べたくないとかいう次元の話ではない。一日40個限定で、整理券配布待ちの列が絶えないとされる「めくるクロワッサン食パン」を、わざわざ購入してきてくれた友人に対する感謝と敬意を表する必要があるのだ。

——そう、友人との信頼関係というのは、まるで内臓脂肪のように「わずかでも確固たる積み重ね」によりいつしか構築されるものなのだ。

 

そんなことを思いながらも、また別の友人と合流することとなったわたしは、今現在ダイエット中であることをあらかじめ告げた。これは、事前に食事制限について説明しておくことで、友人らの親切心を無駄にすることなく楽しい時間を過ごすための配慮・・ともいえる。

そして、なんだかんだで次の予定へと移動するタイミングを迎えた頃、友人がおずおずと四角い箱を手渡してきた——モロゾフのチョコレートだ。

「ダイエット中のヒトに向かってごめんね、バレンタインのチョコを・・」

——なるほど。今月はバレンタインデーというイベントを控えており、少し早めのチョコを用意してくれていたのか。

 

こちらも、先ほどの食パン同様に「気持ち」の問題である。わたしのために、モロゾフの店頭であれこれチョコを吟味してくれた友人の気持ちが嬉しくも有難いわけで、そんな行為をやれ内臓脂肪だのダイエットだの、己の私利私欲(?)を優先するべく無下にあしらって良いはずがない。

確固たる信頼関係構築のためにも、ここはチョコを堪能するべきである——。

 

そして迎えた本日最後の予定先にて、わたしを待ち構えていた友人からまたもや四角い箱を手渡されたのだ——なんと、抹茶のチョコではないか!

抹茶好きを公言しているわたしは、行く先々で抹茶由来の食べ物をもらう確率が高い。そりゃそうだ、日頃から抹茶菓子を用意しておくよう友人・知人らを恐喝しているのだから、わたしと会うのに抹茶の準備がないほうがどうかしている。

 

このようなロビー活動の賜物として、ラグノオささき×久世福商店のコラボ商品である「ポロショコラ抹茶」濃厚チョコレートケーキを用意した友人はさすがである。抹茶の中でも濃い緑色でやや苦みのある濃厚な甘みが好みのわたしにとって、この抹茶チョコレートケーキは秀逸な商品といえるからだ。

そんな彼女の誠意と抜群なチョイスに対して、心からの感謝を示しつつ信頼関係の強化を図るには、黙ってこのチョコレートケーキを味わうしかない——。

 

こうして、いよいよ帰宅の途に就く・・という瞬間、なんと、またもや新たな友人が現れたのだ。そして奇しくもバッグに手を突っ込むと、まさかの四角い箱を取り出した——言うまでもなく、それは抹茶の菓子だった。

付き合いの長いこの友人は、わたしの体が抹茶で出来ていることを知っているため、会うたびに新たな抹茶商品を与えてくれる。そして今回、会える確証などなかったにもかかわらず「もしも会えたなら」という一心で、熱海さとり本店の「お濃茶ショコラタルト」を持参してくれたのだ。

 

一歩間違えば彼女と会うことはなかったわけで、それでもこうして会いに来てくれた心意気というか漢気に対して、わたしができることといえばショコラタルトを食べること以外にあり得ない。

ここへきて内臓脂肪だのダイエットだのつまらない屁理屈を並べる前に、まずは人と人との付き合いおよび信頼関係というものの大切さを重要視するべきだ——。

 

 

要するにわたしは、友人らの「想い」を食べるのであって、炭水化物や糖を食べているのではない。もしこれで健康被害が出たり病気になったりするのであれば、それこそ「必要悪」というやつだろう。

・・などと自身の行為を正当化しつつ、もらった食べ物をちょこちょこと啄(ついば)むわたしなのであった。

 

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