今日は久しぶりに、5時間ぶっ通しでピアノの練習した。
(明日レッスンなんで、一夜漬けタイプ)
昨日の反省を活かし、”基本から攻める”と決めた、今日。
人間の本質ともいえる、面白い発見をしたので、忘れないように書き留めておこう。
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簡単な曲をたった一曲完成させるにも、気が遠くなるほどの訓練を積まなければならないことが、昨日、分かった(おせーよ)。
しかし、この訓練を避けていては、いつまでたっても「その日」は来ない。
だから、まずは弱点である、「左手の訓練」から開始だ。
延べ1時間くらい、左手のみの練習をした。
弾いてる音は単音で、決して難しいものではない。ただ単に、音階を弾き続けているだけだから。
そして、楽譜通りに弾くのではなく、
・ものすごく遅く弾く
・ものすごく速く弾く
・全部フォルテで弾く
・全部ピアノで弾く
・シンコペーションを付けて弾く
・付点で弾く
・右手を強く弾く
・左手を強く弾く
・一本の指だけ、強く弾く(他は弱く)
などなど、思いつく限りのありとあらゆる方法で、単なる音階を弾き続けた。
これにより、「苦手なパターン」が炙り出された。
4番(薬指)に強拍がくる奏法が、まるで下手だ。これは想定内。しかし、それ以外の指も、意外と、予想以上にメリハリをつけて弾くことが、できていなかった。
とりあえず、「左手のみ」の練習はある程度できてきたので、「両手」でやってみよう。
本日もこちら、30番ツェルニー16番。
上が右手、下が左手で、単音だから、普通に誰でも弾けるパッセージ。
しかし、
ガチャガチャになる。左手と右手が、重ならない。
片方ずつ弾いてみると、ふむふむ、それなりにできている。
しかし、合わせるとガチャガチャ。
左手に殺意を抱き始めたので、左手を弱く、右手を強く弾くことで、ごまかしてみた。
すると、
なんと、そこそこに聞こえるではないか!
・・・これが、罠だ。
下手なほうを目立たなく弾くことで、「デキナイレベル」が下がる(できないように聞こえない=できているかのように錯覚する)のだ。
私は、耳を、この上なく澄ませて、とにかく「左右の音を同時に打鍵する」ことだけに集中してみた。
ゆっくり、合わせてみた。
イライラするくらい、微妙にずれる。
とにかく耳を集中させ、目をつむり、ひたすら同時に打鍵することだけを心掛けた。
これだけで1時間が過ぎた。
でも、1時間後には、かろうじて、合格範囲内で同時に打鍵できるようになってきた。
そのうえで、再度、最初から通して弾いてみた。
(該当箇所通過)
あれ、弾けた気がする。
もう一度、戻って、そこだけ弾き直す。耳をかっぽじってよく聞く。
(だめだ、ガチャガチャだ)
――そこで気が付いた。
今まで、というか、「最後まで弾き切ることが目的」のときは、こういう細かい部分まで、聞いていないんだ。
一つの「曲」として聞いているため、部分的なパッセージの左右がきちんと合ってるかどうか、なんて、気にしてないんだ。
もっと言うと、「音を間違えた」とか「つっかえて止まってしまった」とか、そういう大きなミスはすぐに気づく。
だが、そこまでじゃない「微妙なズレ」は、聞き飛ばしてしまう、あるいは、気にしないようにする、そういう風に「耳」と「脳」が出来上がってしまっているようだ。
もし、「間違い探ししてやる」というマインドで聞けば、このミスは見つかる。
だが、弾いてるコチラは、祈る思いで
「なんとか最後まで弾き遂げたい!」
と思っているわけで、どちらかというと、小さなミスには目を伏せ、耳を閉じ
「大丈夫、このくらい、大丈夫」
と言い聞かせてやり過ごしているのだ。
そのため、小さなミスを「ミスに聞こえないようにごまかすテクニック」を身に着けていたようだ。
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前回のレッスンで指摘されたこと。
「音階弾くとき、前の音を引きずったまま弾いてるの、気づいてる?聞こえてないのかな?べちゃぁーって繋がっててキタナイから、一つ一つクリアな音で弾いて」
これは、気づいていなかった。
指を高く上げて、パタパタ弾くなと言われたので、なるべく鍵盤に触れたまま、静かに指を動かすように弾いていた。
それ自体は間違っていない。
ただ、それに慣れたせいで、
「指を鍵盤に乗せたまま弾けばいい」
と端折った考えになり、その結果、音を引きずりながら弾いてることに、気が付かない耳(脳)になっていたのだ。
これは、
「慣れからくる鈍感」
だと思った。
さっきの、”祈りながら弾いているときに、あえてミスに気が付かない耳(脳)”は、
「逃げからくる鈍感」
だと思った。
慣れると、細かなミスを見逃す。
逃げると、敢えて気づかないようにマインドセットされる。
これは、ピアノに限った話ではない。仕事でも、スポーツでも同じだろう。そこをシラーっとやり過ごすから、いざというときに失敗するのだ。
こちらは、同じくツェルニー18番。
勢いで乗り切ると、一見、弾けたように聞こえる音階の連続。しかし、間違い探しモードで聞いてみると、それはもう、気持ち悪いくらいにガチャガチャ。
ここで、もう一つのブーストを発見した。
それは、
「目でプレッシャーを与える」
ことだ。
運指(指使い)がおろそかになるとき、その指を「凝視」するのだ。
ガン見。
そうすることで、動きの鈍かったその指たちが、しっかりと働きだした。
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ビルダーの先輩が言った。
「ビルダーが鏡を見ながらトレーニングするのは、効かせたい部分(筋肉)を見つめて、そこへ意識を集中させるためだ」
確かに、凝視することで、意識がそこへ集中する。
すると、今までさぼってた指が、仕事をしだす。
これって、普通の仕事や部活(練習)も同じだ。
上司やコーチ、先生に見られてると、真面目にやってるフリをする。でも、いなくなったらサボる。
私の指は、「私のカラダの一部」であるにも関わらず、主が見ていないと「サボる」のだ。
・・・本当に、気が遠くなるはなしだ。
頼むよ、私の体の一部。頼むから、サボらないでくれ・・・
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