地下鉄南北線で移動中・・といっても、偶然にもちょうど駅に停車したタイミングで発動したので、急停車といった緊急事態には至らなかったのだが、車内にいる乗客のスマホが一斉に、緊急地震速報のアラートによる大合唱を始めた。
しかも、一度目のアラートの数分後に再び鳴り響いたのだが、後発のアラートの際はもはや誰も驚きはしなかった——なぜなら東京は、いや、日本は微動だにしなかったからだ。
あの”アラート大合唱”は、気象庁のシステムエラーによる誤報の模様。
原因は、ロシアのカムチャッカ半島付近でマグニチュード6.9のの地震が発生した際に、その震源地が(日本に近い)千島列島付近と誤認し、地震の規模を「マグニチュード9.9、最大震度7程度」という壊滅的な超巨大地震として過大に自動計算した結果、都内を始め広範囲でアラートが鳴り響いたというわけだ。
それにしても、性格がひん曲がっているうえに懐疑心の強いわたしは、あの地震アラートという仕組みが「純粋に地震や津波を知らせるだけの仕組みでは、ないのではなかろうか?」と、勝手に勘ぐっている。
そもそも、なぜ数千万人もの不特定多数のスマホが、一瞬にして一斉にアラートを鳴らすことができるのかといえば、われわれが普段使用している通信回線とは異なる「災害専用の特殊な回線」を使って、無差別かつ一斉に電波を投げているからだ。
そのため、SIMカードが入っていない端末や、今は使用していないスマホであっても、電波を拾えば強制的にアラートが鳴り響き、緊急速報メールが届く仕組みとなっている。
無論、非常事態だからこそ手段を選ばず地震や津波を知らせる警告音を発するわけだが、考えようによっては「それ以外の方法」としても利用できるのではないか——たとえば、人体に悪影響を及ぼす音波を流す、音響兵器(ソニックウェポン)とか。
わたしは、街中でしょっちゅう「超音波」に引っかかる。あれに引っかかるのは、通常ならばカラスや猫といった小型動物くらいだが、そこにまんまと引っかかっているのがこのわたし。
そんな罠が敷かれたエリアを通過する際は、両手で耳を塞いでダッシュで走り抜けるしかないのだが、あの技法をスマホでやられたら一巻の終わりである。
例えば、ヒトの耳では聞こえない高周波の音波がスマホから流れてきたら、内耳を刺激されることで脳が激しい混乱を起こす。その結果、めまいや吐き気、頭痛、方向感覚の喪失などを招く——これだけでも十分な攻撃といえるだろう。
さらに、ヒトの耳では聞こえないほどの低い周波数の音波をスマホから流し続ければ、内臓や眼球といった”水分を多く含み、柔らかくぶら下がっている組織”が共振(エネルギーが何倍にも増幅し、激しく揺れる現象)することで、強烈な不快感や恐怖感、呼吸困難、視界が歪むといった恐るべき症状を引き起こす。
そう、この「低周波攻撃」こそが警戒すべきソニックウェポンなのである。
銃やガスのように至近距離でなければ効果が期待できない武器に対して、高周波または低周波の音波を発する装置があれば、離れたところからでも人体にダメージを与えることができるのが最大の特徴。
しかも、スマホを介して全国一斉かつ強制的に放たれたとすれば、日本は無傷ではいられないのでは——。
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などというSFチックな妄想を盛大に膨らませながら、もはや正常化バイアスが働いてしまい、何ら危険を察知させないアラートの大合唱を聞き流すわたしなのであった。










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