悩みに悩み抜いたわたしは、震える指で購入ボタンをタップした——あぁ、どうか間違いであってくれ。
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女性にとってブラジャーは必須アイテムなわけだが、それがなくともどうにかなってしまった過去を持つわたしは、密かに疑心暗鬼になっていた。それは、「ブラジャーのサイズが、ワンサイズ小さくなったのではなかろうか?」という切実な疑いである。
年を取ると皮下脂肪が減るため、頬がこけたり手の甲の血管や腱が目立つようになったり、はたまた腕や脚が骨っぽい感じで細くなったりする。その反面、腹部などに脂肪がつきやすくなるため、皆が皆似たような容貌に変化していくのが加齢による脂肪の変化だ。
ちなみにこれは、単に脂肪細胞だけの話ではなく、性ホルモンや成長ホルモンも関係している。殊にバストにおいては、「乳腺・脂肪・脂肪を支える結合組織」という構成で成り立っているが、加齢によりエストロゲンが低下すると乳腺組織が委縮することで、ボリュームダウンを免れない。
さらに、皮膚のコラーゲンや弾力が低下し、バストを支える結合組織が弱くなることで胸が垂れたり、胸上部の脂肪が減ることでフラットかつ貧弱な見た目になったりと、散々な仕打ちにあうのだ。
そんな、抗えない現実を目の当たりにしたわたしは、以前購入したブラジャーがガパガパになっていることに気付いていた——しかも、かなり前から。だが、そもそも毎日ブラジャーを着用する習慣がなく、ブラカップ付きのタンクトップで過ごすことが多かったため、直面する危機に対する意識や警戒心が薄かった。
しかしながら、たまにつけるブラジャーがあまりにガパガパしている事実から目を反らすことができなくなったわたしは、念のため確認しておこうと、ユニクロオンラインにてワンサイズ下のブラを購入することにした。
——これが、冒頭の発言につながるわけだ。
脂肪が欲しい・・だなんて一般的には逆の願いだろうが、それでもバストに関しては例外である。男らしい立派な胸板などいらないから、(過去にあったかどうかば別として)豊満でフワフワのバストを返してくれ。
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そして到着したユニクロのブラジャー。
さっそく祈るような思いで袋から取り出すと、ゆっくりと慎重に着用してみた。すると・・・あぁ、普通にイイ感じじゃないか——。
やはり、わたしのバストはかなり前からサイズダウンしていたのだ。そうであろうことに薄々気がついていたが、だからといってわざわざ買い直すのも面倒だし、年に数回しか出番のないアイテムゆえに、多少ガパガパしていてもスルーできたのだ。
しかしながら、現実問題としてブラジャーのサイズが下がったのは事実。認めたくはないが、わがバストは萎(しぼ)んでしまったのだ。
その分・・と言っていいかどうかは分からないが、北斗の拳のような横スジの入る立派な胸筋を纏(まと)っているのも事実であり、多くの者から「顔を隠すと男に見えるよ」と、悪意なく無邪気に告げられるのが常。
(あぁ、まだまだモテ期到来をあきらめていないというのに、どうすればいいんだ・・)
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その後、衣装ケースで眠っていたブラジャーたちを引っ張り出すと、忌々しい目で睨みつけながらゴミ箱へとダイレクトボレーを決めたのは、言うまでもない。











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