アメリカへ来てからの、わたしの「動かない指数」が大変なことになっている。
一応、レコーディングダイエットのアプリに課金をしているため、AIのお姉さんに愛想をつかされつつも、食べ物や運動について日々の記録を残しているのだが、試合後というか友人宅へ居候させてもらうようになってからの「消費カロリー」というやつが、とんでもないことになっていた。
いつもならば、柔術の練習をしたらその時間数を記録することで、アプリが自動的におよその消費カロリーをはじき出してくれるのだが、試合後は一切運動などしていないため、わたし自らが記入する必要はなくなった。
そのため、スマホを持ち歩くことで万歩計の役割を果たし、動いた分だけ消費カロリーが自動的に入力される機能のみが稼働しており、そこに表示される数字だけが唯一無二のわたしの運動ということに。
(ふぅ、今日もたらふく食わせてもらった。さてと、摂取カロリーは3,990キロカロリーで、消費カロリーは・・・え?? )
友人お手製の美味い料理をペロリと平らげたわたしは、食事の記録をするついでに「消費カロリー」のタブをタップしてみたところ、まさかのとんでもない少ない数字が光っているではないか——その数字、9キロカロリー。
24時間かけて、たったの9キロカロリーという運動量に対して、体内へ送り込んだエネルギーは4,000キロカロリー弱。これはどう見ても摂取超過である。
ちなみに、昨日はどうだったのか・・とさかのぼってみたところ、昨日の消費エネルギーは20キロカロリー。本日の一桁に比べれば倍以上の数字ではあるが、摂取カロリーと消費カロリーとのバランスが悪すぎるのは一目瞭然。
一応、アプリの設定として「運動せずに痩せるコース」を選択しているため、一日の目標消費カロリーは「191キロカロリー」となっている。これでも相当少ない数字ではあるが、その10分の1どころか20分の1程度の活動しかしていないとなると、痩せない以前に健康的にも問題が起きるのではなかろうか。
しかも、食べる量はいつもより多いのだから、モリモリ食べてはジッとする・・を繰り返すわたしは、デブどころか不健康まっしぐらを積極的に実践していることになる。
——これは、日本にいる時よりも酷いのではなかろうか。
日本では、とりあえず近所のカフェにコーヒーを買いに行ったり、近所のパン屋へ足を運んだりと、あえて運動はしないにせよ、なんとなく歩かなければならない事情が発生するもの。
だが、ここラスベガスでむやみやたらにウロチョロするのは、いろんな意味で推奨されていない。そもそも、日中の気温が日本とは比べものにならないほど高いことや、銃社会の一丁目一番地みたいなところを丸腰で歩くアジア人など、「殺してください」と言っているようなもの。
であれば、快適な室内でおとなしくしているのが、身の安全を確保する上では最もベストな選択肢といえる——そう、これは正しい生活の在り方なのだ!!
改めて自分の在り方を考え直したわたしは、静かに冷蔵庫を開けると「フードロス削減特命大使」の能力をオンにした。
(こんな美味い手料理を、常時与えてもらえる機会など滅多に訪れるものではない。だからこそ、全身全霊で満喫しなければ後悔するし、なにより餌付けしてくれる友人に失礼にあたるだろう)
卵4個の立派なオムレツを平らげ、半分にカットされたアボカドをくり抜き、手作りの丸いパンを頬張り、骨付きチキンスープwithカット野菜とマッシュルームを丼ごと啜り、自家製イチジクのジャムでお口直しをし、作り置きしてある麦茶で喉を潤し、満足したら床へ寝転がる——あぁ、わたしは今ラスベガスを満喫している!!
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アメリカは、いろんな意味でデカくて自由な国である。










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