だらしない体格の男に告ぐ

 

他人に対する言動には、特段の配慮を施さなければ「なんちゃらハラスメント!!」と叩かれる時代になった。

そりゃ確かに、口調が激しかったり無理難題を押し付けたりすれば、パワハラだのいじめだの言われても仕方がない。だが、事実を口にすることすら憚(はばか)られるようになったのは、ちょっと異常というかあまりに過剰というか、個人的には「それすらもハラスメント」だと思う。

そして「事実であっても、言えば叩かれる」という風潮ができた結果、「ならば匿名でぶちまけよう」となったわけで、発言者が特定されなければ好き放題発信できる世界が生まれた・・というわけだ。

 

なぜ突然こんなことを言い始めたのかというと、電車やバスといった公共の場で、隣に太った男性(の場合が圧倒的に多い)が座った際、なんというか独特の異臭に耐えきれずこちらが席を立つ・・という体験談を公の場で口にすれば、「男性に対する差別だ!」とか「太っている人への偏見だ!」と糾弾されるだろう。

だが、事実としてクサいのだから、どうしようもないではないか——。

 

例えば「見た目が・・」とか「音が・・」とかであれば、そちらを見ないことや耳を塞ぐ(音楽を聴くとか)ことでどうにか凌げるが、においばかりはどうしようもない。

無論、マスクをすれば緩和される。だが”におい”というものは、衣服の繊維に入り込みそこへ留まる性質にあるため、異臭を放つ人物がその場を去ったとしても、それまで隣に座っていたことで接触が避けられなかった場合、こちらの繊維にえもいわれぬ異臭が移ることがある。

そうなれば、損害を被るのはわたしであり、異臭を擦りつけた者はお咎めなし——いやいや、納得がいかない。

 

病気や体質的なもの(自律神経の乱れや、アミン類・アンモニア・ジアセチルといったストレス臭の増加など)に関しては、本人の努力だけではどうにもならない部分なので、そこは察するしかない。

だが、(職業柄)大量の汗をかく仕事であったり、そもそも汗っかきである自覚があったりするにもかかわらず、衣服やバッグの洗濯や入浴といった衛生管理を怠っている者を見ると、文句の一つも言いたくなる。

なぜなら、それは怠惰であり不衛生であり、健全とは言えないからだ。

 

ちなみに、病気や自律神経の問題ではなく「異臭を放つ者の多くが男性であること」には、おそらく性別による違いがある。それは、脳の構造に生物学的な差異があるという理由だ。

リオデジャネイロ連邦大学やサンパウロ大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校などによる共同研究チームの論文(2014年発表)によると、
55~94歳の男女18人(男性7人、女性11人)の死後脳を調査し、嗅覚を司る「嗅球」の細胞数を比較した。その結果、嗅球の重量に有意差はなかったものの、総細胞数は女性が男性を平均43.2%上回り、情報処理を担う神経細胞(ニューロン)の数に限れば、女性の方が約49.3%多いことが確認された。

との結論が記されている。そして、脳細胞の数は生後ほとんど増えないため、これらの違いが「女性は、生まれつき嗅覚が優位である可能性」を示しているのだ。

 

そんな生物学的事情もあり、どうしても女性のほうがにおいに敏感になるのはやむを得ないのだが、それでも「肩や背中の部分が汗により塩を吹いているリュック・帽子」や「白色が汗で変色した黄ばんだシャツ」を着用し続けるというのは、衛生面からしてどうなのだろうか。

それでいて異臭・・いや、悪臭を放っているのだから、文句を言われて当然ではないか。

 

法律上、不潔を禁止する文言は存在しないが、それでも衛生的な生活は憲法上の理念として尊重されているわけで、そこに言及する行為を非難するのは逆におかしい。

まぁ、発言者の立場や職業にもよるのだろうが、何物でもないわたしは声を大にして言わせてもらおう——だらしない体格の男性は、身体および衣服や所持品の清潔を保つことに、殊に気を使ってもらいたい!!

 

・・以上。

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