ニューヨーク地下鉄ビギナーだが、ウーバー巧者の私

Pocket

 

ニューヨークといえば地下鉄が有名。深夜や早朝は危険だといわれるが、ウーバー以外の交通手段として地下鉄に乗らない手はないだろう。

その理由として、ニューヨークの地下鉄は一律料金(2.75ドル)のため、入場時に決済すればどこまで乗っても料金は変わらない。

さらに、日本の地下鉄はPASMOやSuicaをかざさなければ乗れないが、こちらはクレジットカードをかざせば乗れるとあり、ものすごく便利なのである。

 

通常、海外における移動手段といえばウーバーが基本のわたしだが、地下鉄で数駅の距離をウーバーで移動すると15ドルほどかかるため、圧倒的な節約を兼ねて今回は地下鉄を駆使することにした。

何ブロックか歩けば地下鉄の入り口を見かけるほど、街中の至る所で地下鉄にアクセスできるのがマンハッタン。路線もたくさん存在するため、便利ではあるが乗り間違いに気をつけなければならない。

また、同じ路線でも行き先によってホームが異なるため、「銀座線に乗ればいい」といわれても、上野方面なのか渋谷方面なのかを見極めておかないと、大変なことになる。

 

ニューヨーク地下鉄初心者のわたしは、慎重に行き先を調べると、間違いなく正しいホームに降り立った。すでに数人の乗客が待っており、まだ電車が来ていないことを物語っている。

これは駅によるが、たまたまわたしが入場した駅のホームには、次の電車が何分後に来るのかを示す表示がなかった。よって、ただただホームから左奥の暗闇を見つめることしかできず、いつになったら乗れるのかは分からない。

ましてや今日は土曜日ということで、本数も少ないうえに時間通りに来るとは思えないわけで、次の予定に間に合わせるべく30分の余裕を持ってホテルを出たにもかかわらず、電車を待つのに20分を費やしたのは誤算だった。

 

とはいえ、こんなアクシデントは日常茶飯事。電車さえ来れば、あとは5~6分も乗れば目的地へつくわけで、焦ることはない。

(お!きたきた)

こうしてめでたく、ニューヨークの地下鉄に乗車することができたのである。

 

 

異変は次の駅で起きた。20分以上待たされたあげくに、次の駅で長々と停車するではないか。こちとら急いでいるのだから、さっさと出発してもらいたいのだが――。

そして3分ほど停車した後に電車は動き出した。しかし今思えば、なぜあそこで必要以上に停車したのかを考えればよかったし、それよりなにより、車内アナウンスをしっかり聞いておくべきだった。

このことに気づいたのは、そこから10分後。ふと耳を傾けた「次の停車駅」の名前にギョッとしたのである。

 

「Next station is Canal st」

 

・・・次の駅は運河駅?運河って、あの海に繋がる川のことか?

わたしが向かっているのは、マンハッタンの南寄りの真ん中あたり。そこに運河など流れていないぞ?

て言うか運河って、マンハッタンの南西にあるアレのことか?仮にそうだとして、なぜ次の停車駅が運河なんだ?

 

Googleマップを確認したわたしは、一瞬にして、今置かれている状況を把握した。

わたしは急行電車に乗ったのだ。そしていくつもの駅を通り過ぎて、運河までたどり着いたのだ。

 

わずか4駅で到着するはずの目的地は、時間にしておよそ6分。にもかかわらず、すでに15分以上電車に揺られていることに、疑問を抱かなかったわたしが悪い。

たしかに停車駅としては4駅目だが、途中でいくつもの駅をすっ飛ばしてきたわけで、実質10駅目くらいではなかろうか。

 

時計を見ると予定時間をとうに過ぎている。

――再び地下鉄で戻るべきなのか。いや、その電車が急行か各駅かは乗ってみなければ分からない。ましてや乗るまでに20分以上かかったことを鑑みると、地下鉄を選択するのはリスクが大きすぎる。ここはウーバーが賢明か。

 

改札を出て地上に上がったわたしは、マンハッタンの中心街とは異なる町の雰囲気に圧倒されながらも、スマホでウーバーを呼んだ。

ここから目的地までおよそ20ドル。素直にホテルからウーバーに乗れば15ドル。

カネを節約するために地下鉄に乗ったにもかかわらず、あえて遠方からウーバーに乗るとは、どれだけ浪費すれば気が済むのだ。

 

 

地元民でも土日の地下鉄は警戒すべきところを、滞在二日目の外国人が調子にのって地下鉄を利用するのは、ややハードルが高かったようである。

 

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です