ごと芋かんころ餅?

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友人・知人に会うたびに、またはSNSで頻繁に自分の好きな食べ物をアピールしておくと、そのうちいいことが起きるのである。

本日、佐川急便の兄ちゃんが届けてくれたのは、言わずもがな私の大好物である「焼き芋セット」だった。しかもなんと、長崎県五島列島からの贈り物ではないか!

五島列島という地名、聞いたことはあるが行ったこともなければ、島出身の友人すらいない未知の領域。その島で育てられた「ごと芋」というブランドサツマイモの三種盛りに加え、島で愛される郷土菓子「かんころ餅」がぎっしりと詰められていた。

 

過去に「焼き芋メーカー」を送ってくれた友人が、今度はすぐさま口に入れられる焼き芋をチョイスしてくれたのだ。持つべき友は食べ物にこだわりのある奴に限る。

 

しかし、我が家に冷凍庫がないことなど承知の上で、すべて要冷凍の商品を送り付けてくるとは、アイツもなかなかのやり手だ。さらに「品質が劣化するので、解凍後は再冷凍しないでください」との注意書きがあるわけで、とにかく食べきるしかないのだ。

 

時間との勝負になるであろう「ごと芋チャレンジ」に参加すべく、焼き芋たちを耐熱皿に並べる。ごと芋、紅はるか、シルクスイートの御三家が、美しい焼き色を見せつけながら、いま初めて東京の空気に触れる。まるで田舎から出てきた生娘が、吉野家の牛丼を食べて・・・おっと、不謹慎であった。

御三家をレンジで加熱する間、私はもう一つの贈り物である「かんころ餅」に興味を抱く。あまり聞き慣れないネーミングだが、それにしても私の大好物であるモチサツマイモをこねてできた食べ物であり、こんな最強ツートップが存在していいものだろうか。

 

こちらも味が三種類あり、よもぎ、むらさき芋、プレーンというラインナップ。解凍後そのまま食べられるとあるので、まだ半解凍で硬さが残るかんころ餅の袋を切り割くと、パクリと食いついてみた。食感的には、海外製のプロテインバーのような歯ごたえ。

(・・・わるくない)

食べ物とはすなわち、歯ごたえによって優劣が左右されるといっても過言ではない。どんなに味が良くても、歯ごたえがブニャブニャでは評価が落ちる。その点、この半解凍かんころ餅は抜群の歯ごたえをぶつけてくるではないか。前歯にかすかにまとわりつく強力な粘り気、そして奥歯ですりつぶす際の適度な反発力。どれをとっても見事な「あきらめの良さ」である。

 

ちなみに海外製プロテインバーは、いつまでたってもネチョネチョと歯にこびりついて離れない欠点がある。国産のプロテインバーはさすがにその辺りは改良されているが、海外製品はプロテイン含有量がとんでもなく多いので、その辺りのさじ加減は難しいのだろう。

 

さて、プロテインバーもどきのかんころ餅を何口かかじったところで、「かんころ餅の美味しいお召し上がり方」という文字が目に入った。

「1センチ幅の食べやすい大きさにカットして、オーブントースターで少し焦げ目がつく程度に焼くと、さらに美味しくお召し上がりいただけます」

これは運命かもしれない。ちょうど数日前、私は包丁を購入したのだ。もしもかんころ餅の到着が先週ならば、私は食べやすい大きさにカットすることができなかっただろう。あぁ、神様は見ていたのだ!

 

少し欲張って、分厚いかまぼこのようにかんころ餅を切り分けていく。レンジはまだ御三家を加熱しているため、待ち時間にかんころ餅をつまみ食いしてしまったのはご愛嬌。――数分後、ぷっくらと膨れたかんころ餅が誕生した。半解凍の歯ごたえは消え、モチモチの柔らかさと粘り気に包まれている。早速よもぎ味をつまむと口へと放り込む。

(むぅ、美味いではないか!)

他の2種類も次々に放り込んだところ、プレーンがもっともモチに近い伸びを示し、むらさき芋とよもぎは団子に近い弾力性を備えていた。

しかしいずれも表面が焼かれて固くなっているため、まさに切り餅をトースターで焼いたような歯ごたえである。半解凍のときは郷土菓子という肩書が相応しかった。だが焼かれた今は、もはや菓子の域を飛び越えて立派な主食といえる。

 

思うに、この「ごと芋かんころ餅」だからこその美味さだと思う。農薬・化学肥料不使用のごと芋と、五島列島・福江島のミネラル豊富な潮風を受けて育ったもち米とを、一つ一つ手作りで仕上げている商品だからこそ、「菓子」を超えた充実の味覚が感じられるのだ。

 

というわけで、かんころ餅を満喫したあとはいよいよ焼き芋(御三家)の出番である。

 

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