コンクリートとガラスでできた我が家は、高気密および高湿度に長けている。
そのため、洗濯物を乾かす際に一定数以上を干すとなると、所定の位置に加えてさらに別の場所も使わなければならない。
干す場所がなければ他の空間を使うのは当たり前だが、通常の干し方であれば床に設置されたサーキュレーターが風を送るため、湿った衣類は迅速かつ確実に乾く。
ところが、それ以外の場所となるとサーキュレーターの風が届かないため、自然に乾くのを待つしかない・・という難点があるのだ。
よって、定位置からあふれた衣類は洗濯機置き場にぶら下げられることとなり、せめてもの援助として洗濯機の裏にある小窓を少し開けて、外気を取り込んで乾燥を促す・・という方法を採用しているのである。
正直なところ、数センチの隙間程度でどれほどの影響があるのかは分からないし、小窓を締め切った場合とそうでない場合との比較をしたことがないので、このやり方が効果的なのか無意味なのかは分からない。
それでも、なんとなく入ってくる生ぬるい外気によりわずかな対流が発生している・・ということは、空気の移動により濡れた衣類の表面の水分が蒸発し、周囲の空気へ移動することで乾燥していく。つまり、サーキュレーター無しでも通常よりは早く乾くのではなかろうか。
そう考えているわたしは、ほんのわずかな外気を取り込みつつ衣類の乾燥を後押しするのであった。
だがある時、ふと思ったのだ。このわずかな隙間のせいで、部屋の温度が下がりきってない・・なんてことはないだろうな——?
たった数センチとはいえ、クソ暑い外気が流れ込んでいるのは確か。その証拠に、小窓へ近づくとそこだけ生温かい空気が漂っており、過ごせないほどではないが快適とはいえないモワンとした雰囲気を感じる。
とはいえ、小窓の場所すなわち洗濯機置き場のエリアから一歩離れれば、エアコンによる心地よい冷気で満たされており、外気の影響など微塵も受けていない様子。しかしながら、もしかするとちょっとは影響があるかもしれない——。
一抹の不安を感じたわたしは、とりあえず小窓を閉めると「室温に違いがあるかどうか」を試すことにした。
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(・・さ、寒い)
いつも通り、ほぼ全裸のような格好で寝ていたわたしは、まるで死体になったかのような冷たさで目が覚めた。いつもならば、この格好で寒くもなく熱くもなく起床まで過ごせるのだが、今日はまさかの体温低下により睡眠が中断されたのだ。
そして、思い当たる節といえばやはり”あの小窓”を締めたことだろう。それ以外に何も変化は起きていないし、当然ながらエアコンの設定温度も変えていない。まさか、あの隙間を埋めただけでここまで温度が下がるのか——。
普段はフットレスト代わりに足の下へ丸めて置いている羽根布団を広げると、冷たくなった体をそっと覆った。あぁ、あったかい。
夏の醍醐味といえば、キンキンに冷えた室内で羽根布団をかぶって寝ることだろう。
そのためには、ほんのわずかであっても外気を侵入させてはならない。そのくらい、外気というのは恐るべきパワーを持っており、洗濯物を乾燥させる代わりに室内の温度に干渉するという、厄介かつ危険な性質を持っているのだ。
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という、微妙ではあるが重大な発見をした早朝なのであった。











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